実事件の殺人鬼という難役を絶妙の表現で魅せる瀬戸さおり初主演映画『愛の病』インタビュー

155cmの身長ながら迫力ある演技が話題の瀬戸さおりが初主演を務め、実在事件の殺人鬼を演じた映画『愛の病』が公開中。とても複雑で難役といえる主人公エミコ役を演じた瀬戸さおりさんのインタビューをご紹介します。

ーー映画初主演ということで、出演が決まった時の感想は？
ずっとご一緒したいと思っていた吉田監督と一緒に作品を作れるのがのが嬉しかったです
。
今まで演じたことのない役でプレッシャーも感じましたが、監督と何度も打ち合わせを重ねて構築した信頼関係をもとに「一緒に頑張りましょう！」と作品に取り組みました。

ーー実在事件の殺人鬼役ということで難しい役柄かと思いますが、台本を読んだ感想は？
最初は事件のことも含め、モデルとなった女性のことを理解することができず、さらには犯罪なので役作りが経験できないので、どのようにこの主人公エミコに近づいていくかを考えました。エミコ自身がかかえている苦しみを自分も感じなくてはと。

ーー役作りで印象に残っていることは？
エミコの感じていたであろう孤独を体験するために、家族と連絡をとらないで一人の時間を作りました。あと、エミコはタバコを吸うシーンが多いので、街や周りの吸っている方の指先や仕草などの細かい部分を観察していました。

ーー現場の雰囲気はどうでしたか？
芝居に集中できた現場でした！
特に暑かった日の休憩時間には、みんなでアイスを食べたり、ほのぼのして癒されていました！

ーー完成したものを見てどうでしょう？
想像していたよりも客観的に観ることができました。「ここでこんな顔をしていたのか」とか「こんな驚き方をしていたんだ」など。現場でそのときの全力をだすのに精一杯だったので改めて自分の映像を観て、自分自身を怖いと思ったシーンもありました。こんな顔していたのかと…。

ーー女優人生をかけたという体当たりシーンもありますが…
最初はもちろん不安があったのですが、やってみると不安なんて考えている暇がなかったです(笑)。緊張もしなかったですし、現場で周りの皆さんが支えてくださったので、変に意識しすぎず、やりやすかったです。

ーー瀬戸さん自身での見所は？
エミコの生き様や複雑な心情です。「根本的には孤独で愛を求めていて、孤独と戦いながら生きている」というのが表情に出ていると思うので、そういう部分を観ていただきたいです。

ーー作品としての見所は？
それぞれ観る方によって感想が異なるとは思いますが、たくさんの女性に見ていただきたいです。女性だからこそ、感じていただける部分があると思うんです。男性にももちろん観ていただきたいですが、強調するとしたら特に女性に観ていただきたい作品になりました。

ーー最後に今年の抱負を
29歳になるので、年相応の女性らしい魅力を出していけたらと思います。最近では周囲で子供を産んでいる友人も多くて、そんな友人の顔を見ていると「母親の顔って全然ちがうな…」と思いますし、母親は強いと感じます。なので、またお仕事で母親役にも挑戦してみたいです。

ーータイプの男性を教えて下さい！
ずばり“信頼ができる人”ですね！
今までは“優しい人“と思っていましたが、断然信用できる男性がタイプです。
孤独で愛を求めた殺人鬼エミコを演じた瀬戸さおり。
彼女の中で何か演技に対して新しい何かが見えていることに違いは無いようだ。
2018年、是非、母親役の彼女をスクリーンで観たい。

「愛の病」
2018年1月6日（土）よりシネマート新宿ほかにて公開中

監督：吉田浩太
脚本：石川均
出演：瀬戸さおり／岡山天音／八木将康／山田真歩／佐々木心音／黒石高大／藤田朋子ほか

公式サイト：http://ainoyamai-movie.com/

＜ストーリー＞
出会い系サイトのサクラとして働き始めた若きシングルマザーのエミコ（瀬戸さおり）は、工員の真之助（岡山天音）に目をつけ、金を貢がせることを思いつく。エミコに入れ込んでいた真之助を騙すのは容易く、「私はヤクザの組長の娘。結婚を認めてもらうには組への登録料が必要」などと騙し、大金を毟りとることに成功する。しかし、金は元夫からの恐喝や生活費に消えてしまい手元には残らない。そんなある日、エミコは、解体作業員のアキラ（八木将康）と出会い一目惚れ。身も心も捧げるが、アキラには重度障害の姉・香澄（山田真歩）がいることを知る。香澄の存在に煩わしさを感じ、いっそ殺してしまいたいと思ったエミコが連絡した先は、真之助だった…。
(C)2017「愛の病」製作委員会

瀬戸さおり
公式プロフィール　http://www.watanabepro.co.jp/mypage/20000014/
公式ブログ　https://ameblo.jp/saori-we
Twitter　https://twitter.com/saori_seto0919

取材・編集　記者J