2022.05.20 upload

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異色ヘビメタバンドのボーカル・暁月ななみが初演技で魅せた表情にドキッ!

和楽器ヘビーメタルバンド「KAGURAMUSOU」(神楽無双)のボーカルとして活躍している暁月ななみが女優に初挑戦した映画『MAYONAKA』が公開される。
誕生日の夜、処女を失うか自殺するかで路頭に迷う暁月ななみ演じるクミと、社会に揉まれ会社に疎まれ路頭に迷うアキラ(高城ツヨシ)が出会い、夜の新宿を舞台に奔走するという本作。アメリカ人監督のロバート・カプリアがゲリラ撮影などを敢行し1本の作品へと仕上げた。危ういクミを演じた暁月の心境やいかに。インタビューができたのでご紹介する。


ーー 自己紹介的なことをいただいていいですか?
映画『MAYONAKA』でクミ役を演じました。暁ななみです。よろしくお願いします。

ーー基本的には音楽活動をされているということでよろしいですか?
はい、和楽器ヘビーメタルバンド「KAGURAMUSOU」というバンドでボーカルをやっています。

ーーちなみにメンバーの方は四人?
メンバーはフロントが、琴、尺八、三味線、ボーカルの四人と、バックバンドがダブルギターにベース、ドラム、といった構成になっています。

ーーで今回は映画ということで
映画は『MAYONAKA』が初めての作品でした。

ーーそうなんですね。まずこの映画に出演することになったいきさつ的なことを教えてください。
まだ歌が駆け出しのときに、新宿の南口で路上ライブをやってみようということで、路上ライブやったんですよ。そしたら、目の前でずっとカメラ回してる外国人の方がいて、なんだなんだ? と思ってたんです。最初注意しようかなと思ったんですけど、ライブが終わったら声をかけてくださって「映画に出ないか?」という風に英語で言われて、大丈夫かなと思って最初は疑ってかかっちゃったんですけど、近くにいたマネージャーにお話を繋いでもらったら、ちゃんとした映画を撮りたいということで、出演の依頼でしたっていう話を聞いて、そこでぜひ出演してみたいですっていうことになりました。

ーー結構な偶然ですね。
運命的な作品との出会いですね。

ーーそれはいつ頃の話ですか?
2019年9月頃だったと思います。

ーーなるほど。それの路上ライブで。ちなみに映画の撮影はいつごろだった?
映画の撮影は、お話しをいただいた後の9月末にすぐクランクインをして12月までやりました。もう3年半前ですね。

ーーその映画に出てみないかという話から、こんな映画ですよとか、なにか脚本とかあったりした。
もう実際に撮影の準備は進められていまして、実は元々私の前にクミ役を演じる方が居たんですけど、その方が何かの事情で出れなくなって、ちょうど主演の方を探していたみたいなタイミングで私に声かけ頂きました。

ーーなるほど。ということは始めから主人公の方は一応音楽活動的なことをやっている人という設定だったのですか?
最初は違います。つけたしたような、私の背景から持って来てくれた作品に結び付けてくださった感じです。

ーー悩んでる人の割には歌うますぎだなって
いや~、作中ではすごく下手に歌ってるんです。

ーーなんか結構こうゲリラ的にとってる風な感じに見えましたが。
ゲリラで撮ってます。

ーーなんか撮った時の特に印象に残っていることとか、なにかあれば教えてください。
印象に残っているシーンですね…。ケーキをワンホール食べるシーンがあるんですけど、最初、そのシーンはカットをかけるので何口か食べてくださいという指示だったので、私もそのつもりでスタートがかかったんですけど、なかなかあのカットかからず、結局ワンホール食べきるまでカットがかからず、本当に普通の大きさのワンホールを食べきりました。そこが個人的には思い出にも近いような印象に残ったシーンでしたね。

ーーまだカットがかからないって…(汗)。
思いながら食べてました。苦しい苦しいと思いながら。でも、その時もクミの精神状態が普通じゃないコだったので、そういう感覚も狂っているのかなと思いながら食べてる部分はありました。無我夢中になって、最後は食べきったのかなっていう。

ーー 主人公の設定的にはどういう気分で演じられたんでしょうか? 共感できる要素とかあったりしたんですかね?
クミ自身がやっぱりこれから死ぬことを前提に、自分の誕生日を過ごすという設定だったので、かなり気持ち的には重たいというかつらい気持ちで役に入り込んで演じました。

ーーこちら的にこれからよりもその前何があったのかって気になりましたけど、なんでそんな状態になるんですかこの人は。
クミの背景には学校を辞めて両親ともうまくいってなく、でこれから21歳という若さで社会に出て行かないといけないという不安が、あまりにも少女一人には背負いきれないような重みだったのかもしれないです。それがまあ、私もクミのような気持ち、社会に出て行く不安っていうのは沖縄から上京してきているので、都会で生きて行く怖さ、勇気というのは本物の私の中でも通じるところはありました。

ーーそういう意味では理解できるというか、演技も割と変に悩まずにできた感じ?
そうですね、いっぱい悩みました。いっぱい悩んだんですけど、監督ができるだけ素のあなたでやってくださいっていうか、ドキュメンタリー風に撮りたいというお話を最初伺っていたので、できるだけ自然体の私、まあ気持ちを入れるにはもちろん準備が必要でしたけど、できるだけそこは作らず、自分自身で演じることができました。

ーー外国人の監督さんでどうですか、コミュニケーションとか問題はなかったんですか?
はい、コミュニケーション。一人通訳さんが監督さんの方に付いていて、その方が通訳をされていたんですけど、いない時もあったのでそういう時は、単語単語はギリギリ聞き取れる範囲で聞き取りながら、ニュアンスで返事していました。

ーー特に監督さんがこだわったとか要求したとか印象に残っていることがあったりしますか?
けっこう台本に書かれてない部分をいきなりこういう風にやってくれって要求されることが多々あったので、台本にはない部分っていうのを撮りながら付け足していくっていうこだわりは強かったのかなと。監督さんがこういう風に撮りたいからこういうのをやってくれっていうような要求は常に求められましたね。

ーー特に印象に残ってる要求があったりしますか?
監督さんもできるだけ私が演じやすいように考えてくださったので、できるだけ私の背景も絡めながら、話してくれたり演じてくれる? っていう風に言われてたので、クミなんだけど自分自身のことも考えたりっていう風な、語りだったりセリフだったり行動だったりっていうのを考えながらやってました。

ーー主人公の設定で、処女じゃないですか。それは主演の方が変わる前からの設定なんですか?
はい。それは最初からあった設定です。

ーーじゃあ、監督のこだわりというか。
はい。そこがまた一つキーワードになってくる。

ーーそれに、対して準備をしたんですか?
性的には特に私は考えてなく、やっぱり自分自身の殻を破りたい、自分がやって これなかったことをこれからできることは何かって考えた時に、一番近くて遠いもの、失いたくても失えないもので、得たくても得れないものがその処女だったのかなっていう風に感じています。

ーー処女を捨てるか自殺するか大胆な取捨選択ですね。
すごいと思います。振り幅が広い。

ーー改めて主人公のみどころ、映画全体のみどころを教えて下さい。
一人の少女として、失いたいものとは何か? 映画の中で失いたかったものは何かっていうところにぜひ注目して見ていただきたいです。作品全体としてはアキラと出会う前と出会った後のクミの心情だったり表情だったりっていうところに是非注目して観て頂きたいです。

ーー今後としてはアーティスト活動と女優の活動は基本的平行してやっていきたいという?
ヘビーメタルのボーカルで女優やってる人ってなかなかいないかなと思いますので…。

ーーお会いしてヘビーメタルのボーカルの方っていう風にピンとこない。
そうですね、よく言われます。ギャップがあるかもしれないですね。和服を着てゴリゴリのメタルでやってます。服装に関しては、古き良きをモチーフにやっているので、綺麗な着物で、光と影じゃないですけど、美しいものとちょっと淀んだものを組み合わせたコントラストが売りのバンドになっています。「KAGURAMUSOU」の方も、これからいろいろ海外公演だったり、コロナ禍の中で活動ができなかったというのもあるんですけど、これからどんどん見て頂ける機会があるのかなと思います。

ーーそういう流れも含めた上で、こうなんか将来的な野望みたいなのはどんなことでしょう?
音楽、映画ともに海外でどんどん活躍していけるようなアーティストになっていきたいかなと。どんどん日本もそうなんですけど、世界飛び越えて。いろんな国で活躍できる女優だったり、歌手になれたらいいなと思います。

ーーそういう意味で、今回の映画も海外での公開も決まってるんですよね?
そうなんです。それもまた偶然で嬉しいあまりです。

ーー海外で舞台挨拶出来たらいいよね。
呼んで頂きたいですね。

ーーありがとうございました。

 

◎イントロダクション
歌手になることを夢見ていたクミ。しかし今は夢も居場所も見失い、誕生日である今夜、処女を失うか、自殺するか、と悩む。一方、アキラは日々に疲弊し社会の歯車の中で心を病む。そんな2人が偶然、新宿で出会い、次第に心の距離を縮めるが・・・異邦人が描く新宿を舞台にした不条理なボーイ・ミーツ・ダークファンタジー 。

 

◎キャスト
暁月ななみ
高城ツヨシ
白畑真逸
内藤正記
川尻アンジェロ実
アントニオ・アンジェロフ

 

◎スタッフ
監督・脚本・撮影・編集・製作 ロバート・カプリア
音楽 森川浩恵
音響 森英司
劇中曲 KAZUAKI

5月21日より シネマ・ロサにて

レイトショー公開 毎日20:45〜

公式Twitter https://twitter.com/mayonaka2022

 

5/21上映前舞台挨拶 暁月ななみ 高城ツヨシ 白畑真逸 川尻アンジェロ実
5/28 舞台挨拶 暁月ななみ 白畑真逸 川尻アンジェロ実
6/3 舞台挨拶 高城ツヨシ 白畑真逸 川尻アンジェロ実

 

 

☆暁月ななみ
KAGURAMUSOU プロフィール https://kaguramusou.jp/profile/nanami
KAGURAMUSOU 公式サイト https://kaguramusou.jp/
Twitter https://twitter.com/nanami_akatsuki
Instagram https://www.instagram.com/nanami.akatsuki/

 

 

取材 マンボウ北川
撮影・文 記者J

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記者J

地球上すべての美しい女性を求め東奔西走。今で言う推し活をむかーしから実践していた漢

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