ミスiD出身の大型新人・希代彩、初演技で映画祭・優秀演技賞を受賞した映画『JKエレジー』インタビュー

2019.08.13 upload

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ミスiD出身でモデル・女優として活躍している期待の大型新人・希代彩(きたいあや)が演技体験ほぼ初という状況で挑んだ映画『JKエレジー』が公開となる。今回は米・スラムダンス映画祭にて優秀演技賞を受賞するという快挙を成し遂げている希代にインタビューを試みたのでご紹介致したい。

ーーどんなきっかけで出演がきまりましたか？
会社からこういう企画があるんですけどっていうメールが送られてきたのが映像監督の知り合いと一緒にいたときで、「なんか映画に出るらしいっすよ」「見てみてー」って「えーすごいじゃん」みたいな、そういう感じでした。どういう流れで決まるのかわからなくて、「出るらしい」って言っちゃって、これ決まらなかったらやばかったですよねってなりました。

ーー決まった時の印象
決まってから頂いた台本の読み方がわからなくて…。シナリオというか長い台本をちゃんと読んだことがなかったので理解するのにすごく時間がかかって、監督ってあんまりお話にならないという印象だったので、大丈夫かなと思いながら帰ったのを覚えています。私でやっていけるのだろうかという心配を抱えて。

ーー映画初出演ですよね？
これが初主演で、初映画です。

ーー希代さんを主演にした決め手は？
同席していた監督）やっぱり目ですね、すごく特徴的なので、目がすごくいいなと思いました。映画の役自体が健気な役なので、健気そうな子がそのままやるよりも希代さんのような子がやった方が面白いんじゃないかなと。

ーー今日は金髪で映画のイメージと違いますがどんな経緯で？
これはお仕事仕様です。でも明るい髪色が好きですね。来たーって気持ちになるんで。

ーー出来上がった作品を見て率直な感想は？
普通に映画ってこうやって出来上がるんだな、すげーって！　何もわからないところからのスタートだったので、本当にそれは思いましたね。こうやって人に見せられるものを作る仕事ができてよかったなって思います。お父さん役の川瀬さんにもいわれたんですけど、俳優とかをやっていると思い出に残る映画が一本はあるっていう風に言っていて、彩ちゃんにとってそういう映画になるんだろうなって思うし、大事にしていってほしいなって言われて、そうだなって思いました。

ーー撮影の時の印象は？
2週間弱、私はずっと2週間現場にいるんですけど、みんな入れ替わり立ち代わりで撮影日にやってきたりするので、一人で歩いて行かなきゃっていう気持ちになり、心を強く持とうと思っていました。そういう意味では、スタッフさんとは毎日会うじゃないですか。そこでの家族感っていうか、仲間に入れてもらえた感じはすごく嬉しかったし、この現場に居れてよかったなってすごく思いました。

ーー撮影の舞台となった桐生は初めて？
初めてです。田舎なのに歴史を大事にしているというか、景観とかすごく大事にしている街だなと思って、滞在していた時に泊まっていたホテルとかも、レトロでかっこよかったりとか、ちょっと歩くと古民家の美容院があったりとか、綺麗な教会があったりとか、普通に旅行とかに来てもゆったりできるいい街だなと思いました。

ーー印象に残っているシーンを教えて下さい
個人的に一番好きなシーンは、川瀬さん演じるお父さんとお兄ちゃんが冷やし中華にマヨネーズをめっちゃぶっかけて食べているシーンがずっと好きなんです。ずっと変わらず。相変わらず好きなんですけど。セリフも何もないところですが(笑)。お芝居をするっていう意味でいうと、ココアの決意みたいなところが見える、お寿司を投げるシーン。あのシーンめっちゃ練習しました。あのシーンは強く生きていこうという思いを感じます。

ーーすしネタがお父さんの顔に貼りついていましたよね？(笑)
そう、念入りに設定されてます(笑)。あんなステッカーがあったら欲しいっす！

ーーキーワードとなるクラッシュビデオはやってみてどうでしたか？
めっちゃ楽しかったです。この仕事は、日常的にできないことをできるのが楽しいなと思ってやっているので、ケーキとか踏めないし、楽しかったです。ケーキは感覚としては気持ち悪いんですよ、どう考えても気持ち悪いじゃないですか、気持ち悪いんですけど、これを踏んでいいんだっていう面白さ、みたいなところで一番印象的でした。一番気持ちよかったのは、風船かな。音が出るっていうのはでかいので。

ーー改めて役柄の説明や見所をお願いします
桐生の片田舎に住む女子高生。お父さんは働いていないし、お兄ちゃんも東京で漫才師を夢みるも挫折して、お母さんもいなくて最悪な家庭環境なんですけど、友達に支えられて高校生活を送っています。そんな彼女が大学に行こうとするストーリーで、ココアちゃんは何か目標に向かって頑張るっていう努力する才能がある女のコだなって、努力することって誰でもできるけど、それを続けたりとか、頑張ることって才能だなってすごく思うので。でも頑張り屋さんっていうと甘ちゃんな感じがするんですけど、強い女の子だなって思います。強さにもいろいろありますが、賢い強さっていうよりも、跳ね返す強さ、反逆的な強さがある女のコだなって思います。
見所は、今回映画に出させてもらい主演をやらせてもらってすごく嬉しかったんですけど、周りの方々にすごく支えて頂いたなっていうのがあるので、周りの俳優さんもキャリアのある方ばかりなので、そういうところも見どころかなと思います。クラッシュビデオが好きな人にはぜひ見てほしいし、体験してほしいし、突き進む力みたいなところを見てほしいなと思います。