2023.07.08 upload

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女優・高柳明音が初主演で魅せる!役名・タイラ(平)の持つ意味とはいったい!?

SKE48卒業から2年。アイドルから女優へと転身を遂げた“ちゅり”こと高柳明音が自身初の舞台初主演(町田慎吾とW主演)を務める舞台ユニット「キ上の空論」10周年記念公演『幾度の群青に溺れ』が紀伊國屋ホールにて上演開始した。“唾液で人を眠らせられる”ことができる能力を持った高柳(川辺タイラ役)がどのように演技を展開していくのか? 高柳曰く「初めての役柄」という役はいかなるものか? その役ができるまでをインタビューできたのでご紹介したい!

ーー卒業されてからどのくらいになりますか?
2年ぐらいですかね。

ーー卒業されてからは舞台を中心に活動されているような…。
そうですね。舞台とレギュラーのラジオ(『高柳明音の生まれてこの方』ラジオ日本)だったりとか、たまにテレビでバラエティーに出演しています。

ーー今回は「キ上の空論」10周年記念公演『幾度の群青に溺れ』ということで。
はい。10周年記念公演ということでありがたいです。

ーーどのような感じで主演が決まったんでしょう?
W主演の町田慎吾さんと脚本演出の中島さんは何回か舞台をご一緒したことがありまして、今回「10周年記念公演で呼びたい!」という形でオファーされたみたいなんですけど、私は前にお世話になった演出家さんが、中島さんに「高柳ちゃん是非」という感じで推薦して下さったみたいで、今回の出演が決まったと聞きました。

ーーなるほど。10周年記念公演で責任重大ですね。
そんなに気負ってはないです。楽しんでやろうと思って…。でも公演場所が「紀伊国屋ホール」さんということで、「キ上の空論」さんがずっと目指してた目標のひとつだという話を聞いたので、大切にやっていこうっていうのはあります。

ーーはい、で、もう稽古も。
まだ中盤ぐらいですけど。(取材時)

ーー今回はどういう舞台になりそうなのか、見どころをお願いします。
「キ上の空論」さんは人と人との物語を描いている作品が多いと思いますが、今回もそんな作品で、キャストが22人いて私も多分過去で一番多いんじゃないかなと思うんですけど、アンサンブルっていう形の人がひとりもいないので、出演者全員役目がちゃんとあってセリフがあって… という22人なので、物語がいろんな視点から書かれてるというところがすごく面白いなと思います。なので今回主演という形で役を頂いているんですけど、全員が主演だなと思っています。本当にひとりひとりの物語がかなり複雑に描かれているので、そういうところが舞台の面白さだなと思うし、表で起こっている事件の鍵になってくるところを裏で操っているような役なので、具体的に私はあまりみんなと絡まず、遠いところで影響していくという感じです。物語が過去のある事件だったりとか、ここ数年のコロナのことだったりとかを、直接的ではないですがちょっと脚本の中に入ってるっていう話を聞いているので、見たらすぐにあの事件だとか、これはコロナの話だなってわかると思います。

ーーどんな雰囲気で稽古してるとか、ほかの劇団とちょっと違うところがあるなみたいなところがあったりしますか?
和気あいあいとしていると思います。で、結構シーンごとに稽古していて、今回の作品のあらすじにも書いてあるんですが、いろんな視点から見てるというものなので、出るシーンと出ないシーンが分かれているんです。なので、全員のシーンはないですね。全員が一気に出てくるシーンもなくて、私はむしろあまり人と関わっていないので、大人数で巻き起こっているシーンとか、まだ見られていなくて、つながる日を楽しみに今はシーンごとの稽古を進めています。

ーー場面転換も特徴があるとか?
そうですね。不思議です。今までにないかもしれないです。役者が自分たちでどんどん物を動かしていくんですけど、それをちょっと心情っぽく現しながら転換をして行く。普通は背景的なものがあって、机や椅子が置いてあってみたいな感じだと思うんですけど、それが全部動くみたいな感じです。きれいに整頓されている時もあれば、結構わーっとしてる時もあるし、見え方がどんどん変わってくるので面白いなと思います。

ーー役柄で“唾液で人を眠らせられる”という設定に関して最初聞いた時はどんな印象を受けましたか?
凄い設定だなと思いましたね。ファンタジーなのかなと思って、ありえない世界の物語なのかなと思ったんですが、実際台本を頂いて稽古に入ってみると、全然ファンタジーじゃなくて、むしろめちゃくちゃリアルで! そこは観て頂けたらわかると思うんですけど、最初はみんなもそういう反応でした(笑)。物語の中で「ええっ、そんなことある?」みたいな。「誰の唾液が眠れる成分があって、それを誰が飲んだの?」みたいな感じで、それがだんだん複雑に入り混じって行くので、最初のインパクトは絶対みんな同じだと思います。私もそうだったし、実際に役もそうなっているので。なので、設定に変に置いていかれたりはしないかなと思います。

ーー高柳さんの役のポイントと、舞台全体の見どころを伺っていいですか?
私演じるタイラちゃんはあらすじだけを読むと、変な魔法が使えるみたいなすごい能力を持ってるコのような感じにみられると思うんですけど、実際に物語の中では本当に普通のコ。でも不思議な面もあって、物事をすごく平等に見てる、生と死を平等に見てたりとか、人と人との関わりを平等に見てる。だから“タイラ”っていう名前なんだというのを私も最近聞きました。で、対する一緒に主演を務める町田さんは“まどか”っていう役で、漢字で書くと“円”なんです。円の“球体”とタイラの“平”、真逆な2人が交わりあった時にどうなっていくのかというところも見どころの一つなので、すごく楽しめるんじゃないかなと思います。また、22人という大人数だからこそできる演出だったりとか、集団的な演出もとても面白くて、私も舞台が好きで、いろいろな作品を観ますけど、その中でも今作は舞台の面白さが詰まっている作品だと思うんです。あと、転換を心情の描写で表現していたりとか、元々あるものが動いているだけなのに全然違う風景になっていることもすごく面白いなと思うので、キャストに好きな方がいて見に来てくださる方も、きっと自分の推しだったり、応援してる方の新しい一面が観られると思いますし、舞台が好きな方もきっと「舞台ってこうだよなぁ」と、初心に戻れるような作品だなと思うので、たくさんの方に観て頂けたら嬉しいです。

ーー高柳さんの新たな一面とか、そういうのは出てきたりしそうですか?
キャラクター設定にインパクトがある分、たぶん見た時にめっちゃ普通じゃんってなると思うんです。でもそれが逆に普通じゃなくて面白いと思ってもらえたらいいなっていう…。わかりやすく“変な演技”とかじゃないんです。狂ったようなコじゃなくて、すごい普通なんです。でも私がここ最近やった役とはまた全然違うので、「あ、こういう役もあるんだなー」「こういう役もできるんだな」ってシンプルな目で観てもらうのが良いかもしれませんが、複雑に細かく表情とか観て頂くとタイラちゃんのことを汲み取っていただけるんじゃないかなって思います。演出家さんとも「本当にタイラは難しいから」って言って頂いて、寄り添って一緒に作っている最中なので、本番までにもっと素敵なタイラちゃんを作り上げられたらいいなと思っています。

ーー演出の中島さんの印象は?
中島さんは面白い方で、テンションが高いとかじゃなく、舞台の面白さを引っ張り出して下さる方っていうか、そういうやり方もあるんだなと勉強させて頂いています。初めてお会いした時「お互いに人見知りだから」って話から始まったんですが、だからこそ、この人はこういうお芝居がしたいんだなっていうのを汲み取りながらやってみて欲しいって言ってくださる方なので、ひとりひとりと向き合ってお芝居を作って下さる方だなと思います。

ーー紀伊國屋ホールというのは何か意識する部分はありますか?
私は過去に立ったことがあるのですが、その時に立った作品がミステリーで「お芝居って楽しい」って思ったきっかけにもなった作品で、またそこに戻れるのはとても嬉しいです。また、舞台をやっている役者は誰もが憧れる場所だというのももちろんわかっていますし「キ上の空論」さんもそこを目標の一つとしてやってきたとお伺いしてるので、一層深く心に刻めるように頑張ろうと思っています。

ーー高柳さん的にはこれからの活動はどういうふうにやっていこうとか、野望があったら教えてください。
もっとお芝居がしたくて、舞台ももちろん好きで続けていきたいなと思っているんですが、映画やドラマにも出演したいなという思いがすごくあるので、少しずつでも経験を積めたらいいなと思っています。

ーー基本的には女優さんの活動を中心にですかね。
軸をそこに起きながら、ラジオをやってたりとか、話すことだったり、鳥が好きとか、カメラが好きとか趣味も多いので、そういうことに関わる仕事もしていけたらいいなって思っています。先日も写真展を名古屋でやらせて頂いたりもしました。鳥と写真が好きなことから、NHKさんで沖縄に行って野鳥を観察したり写真を撮ったりする番組に呼んで頂けたりもしたので、今後も広げていけたらいいなと思っています。

ーープライベートの面はどうですか?
昔からですけど、プライベートを仕事につなげる癖があるので、結局プライベートでどこ行っても写真を撮ったりTwitterにあげたり、写真展での作品にしたりとかしちゃうので、あまり自分のプライベートみたいなものはないですが、海外には行きたいですね。海外旅行に行きたいです。いろいろなところに行って感じたり見たりしたいタイプの人間なので、プライベートでは旅行をたくさんしたいですね!

ーー今年の夏はいかがでしょう?
花火大会に行きたいですねー。3年ぶりにやっと花火が打ち上がるので。ネットで全国の花火大会のスケジュールが出て来るので、自分の休みにどこでも見に行きたいと思うぐらいです。旅行ついでに見れたらいいなとか、ついでにじゃなく花火目当てに行ってついでに旅行できたらいいなとか思うぐらい見たいです。打ち上げ花火、すごい好きですね。写真も撮りたいし。写真を始めたのが10年前ぐらいからなんですが、グループの活動をずっとしていたので、花火大会には忙しくて全然行けなかったんです。なので、卒業して見に行けると思ったらコロナ禍で花火が上がらなくて…。今年はやっとプライベートで花火大会にカメラを持っていけるので、花火の写真が撮りたいですね。

ーー恋愛とか結婚とかそういうのは…?
周りがどんどんしていくから圧力だけかけられて…迷惑です(笑)。自分のペースで行きます。いや、迷惑というか、ファンの方も「明音ちゃんからの良い報告はいつなのかな」とか言ってくださるんですけど、無いですまだ(笑)。今じゃないと思っているし、まだ仕事もしたいですし、でも子供は欲しいので、いつかは結婚したいなという気持ちはもちろんあります。よっぽど出会って1日婚とかでなければ残念ながらまだ無いです(笑)。

ーーありがとうございました。

 

 

あらすじ
太田は、ストレスで胃痛を抱えながらホストクラブの店長をしている。太田はひょんな事から川辺タイラの“秘密”を知る。タイラの唾液には人を眠らせる成分があり、彼女の唾液を摂取した者は眠ってしまう。睡眠時間は摂取量次第。秘密を知った太田は不気味に思うが、それでもタイラとの友人関係は変わらずに続いた。
その頃、とある教団の反社会性を批判し“被害者の会”を設立したタレント『江角弘光』が失踪した。事件はニュースやSNS で大々的に報道された。教祖は一躍スポットライトを浴びる事に。
数年後、太田は旧友が話題の教団に入信し、既に幹部クラスへ昇り詰めていた事を知る。
教団幹部の旧友、怒る旧友の家族、川辺タイラの秘密、暴走する教団と世間・・太田の視界は、日常と非日常の狭間でおぼろげになっていく… 一つの失踪事件をきっかけに動き出した暴走を、いくつかの視点から覗く物語。

 

 

「キ上の空論」 10周年記念公演
『幾度の群青に溺れ』 2023.7.5(水)〜9(日)紀伊國屋ホール

【キャスト】
高柳明音 町田慎吾 藤原祐規
久下恭平 竹石悟朗 富田麻帆 高橋明日香 藍澤慶子 平山佳延
高木俊
名塚佳織
美里朝希 田名瀬偉年 シミズアスナ 陽和ななみ 小林宏樹
熊手萌 楓菜々 花音 濵尾咲綺 河村凌

【スタッフ】
音楽:堀山俊紀 舞台美術:愛知康子 音響:谷井貞仁(Collage Sound) 照明:若原靖 衣裳:平山空
演出助手:保坂麻美子(キ上の空論) 舞台監督:住知三郎 宣伝美術:藤尾勘太郎 グッズ写真:山岸和人
グッズヘアメイク:道海梨乃 Web:ブラン・ニュー・トーン(かりぃーぷぁくぷぁく・阿波屋鮎美)
舞台写真:保坂萌 映像撮影:川上ルイベ 票券:株式会社オデッセー 制作:High-position
プロデューサー:中島庸介(キ上の空論) 企画・主催:キ上の空論

■舞台詳細はオフィシャルサイトで↓
オフィシャルサイト https://kijyooo2013.com/gunjyooo-10th/
Twitter https://twitter.com/kijyooo

 

 

☆高柳明音
オフィシャルサイト https://akane-takayanagi.jp/
公式プロフィール https://avexnet.jp/contents/music_j/TKYNG/
Twitter https://twitter.com/akane29_o8o
Instagram https://www.instagram.com/akane_o8o/

 

 

 

インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J

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記者J

地球上すべての美しい女性を求め東奔西走。今で言う推し活をむかーしから実践していた漢

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