2023.12.21 upload

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血のりに塗れる魅惑の躰にゴクリ、佐藤里穂主演『火だるま槐多よ』公開間近!!

女優として数多の作品に出演している佐藤里穂が、俳優の遊屋慎太郎とW主演を飾った映画『火だるま槐多よ』が23日に公開される。本作は、22歳で夭逝した天才画家であり詩人の村山槐多(1896 – 1919)の作品に魅せられ取り憑かれた現代の若者たちが、槐多の作品を彼ら独自の解釈で表現し再生させ、時代の突破を試みるアヴァンギャルド・エンタテインメントとなっている。 “ピンク四天王”と称される佐藤寿保監督が、槐多の代表作である自画像”尿する裸僧”と出会い、槐多の感性に感銘を受け、「現代人の眠っている潜在意識を呼び起こし感応させるのだ!!」と制作を決意した渾身の作品。本作で 槐多を追いかける謎の女を演じた佐藤里穂にインタビューができたのでご紹介する。

ーー今回の作品はどのようにして出演することになったのか教えてください。
オーディションを受けて選んで頂きました。 今回は最初に台本を全部お渡し頂いて、それで引き受けるかどうか考えてくださいというものでした。 すごくこの台本が好き で、一気に 読み進めて いました。脚本の夢野史郎さんの書く言葉が特殊で、古い感じや抽象的な表現も多いですが 、それがすごく自分の中で心地よくて、薊役をぜひやりたいなと思って応募させて頂きました。

ーー オーディションを受けて役をゲットした決め手は何でしょうか?
作品の中で舌を出すシーンがあるんですが 、半分冗談だと思うのですが、佐藤寿保監督には私の舌がすごく長かったと 言われました(笑)。ベロが人より長いらしいんです。

ーー舌が決め手だったと。
なんとも言い難いですが…(笑)。オーディションでは、実際にお芝居をしたり、みんなで絵を描いたりしました。 私は絵を描くのも見るのも好きなので、もしかしたらそういったところでも選んで頂けたのかなと、ありがたく思っています。

ーー映像で出てきた舌はご自身のなんですね。あのトゲトゲは特殊メイクですか?
そうです。私も遊屋慎太郎 さん(カイタ役)も実際の舌の型取りをして、特殊メイクの方がトゲトゲをつけてくれたものを舌にかぶせて撮影しました。

ーー撮影で 、特に印象に残っていることはありますか?
普段ではなかなか経験しないだろうなっていうシーンのオパレードだったんですが … ポスターにもなっている遊屋さんと裸で立っているところに恐ろしい量の血のりを浴びるシーンですね。実際にある洞窟でパーテーションを立てて、真冬のマイナス十何度のところで撮影しました。息が白いのは、本当の寒さの白さです(笑)。 肉体的にも過酷で寒くて大変でしたけど、なかなか こんな経験はできないですし、終わってみると楽しかったなと思いました。本当にいい経験をさせて頂いたなと思います。画もきれいに撮れているので、ぜひ見て欲しいですね。

ーー血のりは何味ですか(笑)?
血のりはなんとパターンがあって、最初は絵の具っぽい味だったんですけど、体に浴びるのでお湯でちゃんと温めて、ちょっと伸びの良いもの でした。トゲトゲのベロの時も、はみちつ等を混ぜてイチゴシロップ 味になっていたりして、現場には数種類の血のりが並んでました(笑)。

ーーでも色は同じ色で。
そこも結構こだわってらっしゃいました。海外の血のりを輸入して、実際に村山槐多がよく使っていたガランス色に合わせてチョイスしたよう です。

ーーちなみに撮影はいつ頃でしたか?
撮影は去年の冬で、ちょうど一年前ぐらいです。12月中旬くらいからクリスマスも間に挟んで年始にかけて でした。

ーーそんな時期に寒いところに行って、すごいですね。
寒かったですね、いい意味で本当に冬を堪能できた撮影でした。雪も見たし、海も行ったし、山も行ったし。でも、その厳しさが画面に出ていたので、嬉しかったです。

ーー役の見どころを教えて下さい。
私が演じさせて頂いた薊は、一体何者なのかわからないようなキャラクターですが 、物語の中でキーパーソンとして話を進めていく役柄でした。渦を作って、中心で巻き込んでいってしまうようなパワフルな役だったので、観て 頂いた方の中でも「すごく良かった」という方もいれば、「すごく怖かった」という方もいたので、面白いなと思いました。私は普段どちらかというと影響を与える側というよりは受ける側であることが多いので、能動的な私が見られるところを楽しんで頂けるのかなと思います。

ーー薊 役を演じる上で気をつけたことはありますか?
私が大事にしていたのは、どこまでも純粋な欲望でした。”美しいと思ったから美しい””欲しいと思ったから欲しい”と いう。そこに交じりっけや計算が入ってしまうと、どうしてもしたたかでちょっと違うものになってしまうなと感じたので、本当に純粋な人たちが共鳴したときにどうなるのかがポイントだと思って演じました 。

ーー作品の見どころを教えて下さい。
作品としては、”これぞ佐藤寿保”というようなアバンギャルドなシーンが盛りだくさんです。ストーリーを追ってしまうと「難しいな」となってしまうと思うので、何かを理解すると いうよりは、絵を見るように感じ て頂けたらなと思います。現場でも、何かを明確に理解してストーリーを紡ぐというよりは、その場のパッションとかエネルギー を大事にして取り組んでいました。 監督には撮りたいものが明確にあって、そこに向けて一致団結して撮りに行くと いう 感じです。私たちも(脚本を読んだだけではどう撮るのかわからず、)実際に始まるまでわからないことがたくさん ありすぎて「これはどうなるんだろう」と 演者のみんなで話をし ました。いい意味でブラックボックスな感じを楽しんで頂きたいです。

ーー佐藤監督の印象はいかがでしたか?
他の作品を観させて頂くと、すごく怖い人なんじゃないかみたいな雰囲気で…(笑)。「危ない人かな」と思わないでもなかったですが 、オーディションの時や撮影中も、終始とても和やかでチャーミングで優しい方でした。いざ本番!と カメラが回ると、目の色がガラッと変わるんですよね。本当に震えるような、熱を感じるような方で、命をかけて撮っていらっしゃるんだな と感じ、楽しく撮影させていただきました。

ーー将来の目標または野望を教えてください。
今回の作品が2回目の主演で、両方ともK’s cinemaさんで上映して 頂いてる ので、ぜひまた次回作も主演でK’s cinemaに戻って来れたら なと思います。やっぱり映画が好きなので、今後も主演ができたら嬉しいですが 、そうじゃなくてもずっと携われていけたらいいなと思うので、出演作が公開される 時はまた取材して ください。よろしくお願いします。

ーーお仕事的には女優を幅広くなんでもやっていく感じですか?
本当にお芝居が好きなので、映画も好きですし、ドラマとかも出たいですし、舞台も機会があればと思うので、幅広くいろんなことにチャレンジしていけたらと思っています。

ーー今年を振り返ってどうでしたか?
もうそんな時期ですね。今年はコロナがなんとなく落ち着いてきて、業界的にも動くようになってきましたが 、 まだしこりがある感じも拭えなくもないの で、来年再来年に向けて少しずつ飛躍できたらと思います。今年は 他にも公開の映画もあったので、私にとってはとてもいい年で嬉しかったです。12月23日はもうクリスマス真っ只中かなとも思いますが 、ぜひ年末年始で本作を見て頂けたら嬉しいです 。

ーー お正月上映 ですね。
そうですね、年越しを共にしましょう。

ーーありがとうございました。

 

☆あらすじ
大正時代の画家・村山槐多の「尿する裸僧」という絵画に魅入られた法月薊(のりづき・あざみ)が、街頭で道行く人々に「村山槐多を知っていますか?」とインタビューしていると、「私がカイタだ」と答える謎の男に出会う。その男、槌宮朔(つちみや・さく)は、特殊な音域を聴き取る力があり、ある日、過去から村山槐多が語り掛ける声を聴き、度重なる槐多の声に神経を侵食された彼は、自らが槐多だと思いこむようになっていたのだった。
朔が加工する音は、朔と同様に特殊な能力を持つ者にしか聴きとれないものだが、それぞれ予知能力、透視能力、念写能力、念動力を有する若者4人のパフォーマンス集団がそれに感応。彼らは、その能力ゆえに家族や世間から異分子扱いされ、ある研究施設で”普通”に近づくよう実験台にされていたが、施設を脱走して、街頭でパフォーマンスを繰り広げていた。研究所の職員である亜納芯(あのう・しん)は、彼らの一部始終を観察していた。
朔がノイズを発信する改造車を作った廃車工場の男・式部鋭(しきぶ・さとし)は、自分を実験材料にした父親を殺そうとした朔の怒りを閉じ込めるために朔のデスマスクを作っていた。薊は、それは何故か村山槐多に似ていたと知り…。

 

 

☆映画『火だるま槐多よ』

遊屋慎太郎 佐藤里穂
工藤景 涼田麗乃 八田拳 佐月絵美
佐野史郎

 

監督:佐藤寿保 脚本:夢野史郎 音楽:SATOL aka BeatLive、田所大輔 撮影:御木茂則
照明:高原博紀 録音:丹雄二 美術:齋藤卓、竹内悦子
特殊造形・特殊メイク:松井祐一、土肥良成
衣装:佐倉萌 ヘアメイク:佐々木ゆう 編集:鵜飼邦彦 VFX スーパーバイザー:立石勝
カラーグレーディング:廣瀬亮一 題字:赤松陽構造 ドキュメント撮影・スチール:諸沢利彦
助監督:伊藤一平 特別協力:窪島誠一郎 特別美術監修:村松和明
プロデューサー:坂口一直、小林良二、村岡伸一郎
制作プロダクション:コンチネンタルサーカスピクチャーズ 配給:渋谷プロダクション
製作:スタンス・カンパニー、渋谷プロダクション 東京工芸大学芸術学部協力作品
助成: 文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
2023/日本/カラー/5.1ch/1:1.85/102 分
©2023 Stance Company / Shibuya Production

公式サイト https://hidarumakaitayo.com
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2023 年12 月23 日(土)~2024 年1 月12 日(金)新宿K’s cinema 他全国順次公開

 

 

☆新宿K’s cinemaの初日舞台挨拶・トークイベントに登壇決定!

12月23日(土)12:20-の回上映後
登壇者(予定):遊屋慎太郎、佐藤里穂、工藤景、涼田麗乃、八田拳、佐月絵美、佐野史郎(以上出演)、佐藤寿保(監督)

12月25日(月)12:20-の回上映後
登壇者(予定):佐藤里穂、佐藤寿保(監督)

 

 

☆佐藤里穂
1990年12月18日生まれ、東京都出身。
2011年にモデルデビュー、2015年からは俳優として活動。
『背中』(22/越川道夫監督)で映画初主演。その他近年の出演作に、『間借り屋の恋』(21/増田嵩虎監督)『福田村事件』(23/森達也監督)などがある。

公式プロフィール https://idupro.co.jp/riho-sato/
Twitter https://twitter.com/riho____310
Instagram https://www.instagram.com/riho____310/

 

ヘアメイク ビューティ★佐口(OFFICE BEAUTY)

 

インタビュー マンボウ北川
写真・文 記者J

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記者J

地球上すべての美しい女性を求め東奔西走。究極のヲタを目指す傍らで記事を更新なうwww

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