2025.06.22 upload
「朝まで語った長崎の夜」髙石あかり、映画『夏の砂の上』で見つけた“大切な時間”と女優としての今
俳優・髙石あかりが、6月17日に都内で行われた映画『夏の砂の上』完成披露舞台挨拶に登壇。
涼しげな青のドレスに身を包み、共演者や監督たちとともにステージに姿を現した。
本作は、読売文学賞〈戯曲・シナリオ賞〉を受賞した松田正隆による戯曲を、気鋭の演出家・玉田真也が映画化したもの。
愛を失った男、愛を見限った女、そして愛をまだ知らない少女。
喪失の中に取り残された彼らが、夏の砂のように乾いた心を少しずつ潤し、再び歩き出していく——そんな静かで、確かな再生の物語。
第27回上海国際映画祭・コンペティション部門への正式出品も決まっており、国内外から注目を集めている。
髙石は、2019年から本格的に俳優としてのキャリアをスタート。
映画初主演となった『ベイビーわるきゅーれ』(2021年)で一気に注目を浴び、その存在感と演技力には高い評価が寄せられた。
その後も「御上先生」(TBS)、「アポロの歌」(MBS)など話題作への出演が相次ぎ、Netflixシリーズ『グラスハート』(7月31日配信)や、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(2025年度後期放送)のヒロイン役など、勢いは加速中。
舞台挨拶では、オダギリジョー演じる主人公・治の姪・優子役として登壇。
出演が決まった経緯について、「オーディションの段階で、オダギリさんと松さんのお名前は伺っていました。絶対に出たいって、心から思ったんです」とまっすぐな気持ちを告白。
しかし、その場での手応えは意外にも薄かったそうで、「監督たちにお会いしたとき、個人的には“落ちたな”って思ってて。だから合格の連絡がきたときは本当に驚きました」と当時の心境を明かした。
さらに、「『声と目がいい俳優はいい俳優だ』って言っていただいたのですが、自分にはそれが当てはまらないように思えて。優しい言葉が逆に怖くなってしまって、“あ、終わったな”って思っちゃったんです」と、少し苦笑いしながら振り返った。
共演者との思い出については、「今回、みなさん初めてご一緒する方ばかりだったんですが、一番最初にお会いできたのが満島さんだったんです」とうれしそうに話し出す。
「会う前は緊張するかなと思っていたけど、満島さんの放つオーラがすごくあたたかくて。その空気に包まれていたら、気づいたら楽しくて楽しくて…」
現場の空気もとても自由で、のびのびとした気持ちで演じることができたと明かした。
「心に沁みた」エピソードとして紹介されたのは、長崎ロケの合間に満島とふたりで過ごした“女子旅”。
カステラや釜飯を味わい、ショッピングではバッグをプレゼントしてもらうなど、想像以上に濃密な時間を過ごしたという。
「夜は夜景を見ながら、朝方まで語り合ったんです。本当にいい時間でした」
言葉の一つひとつに、満島との信頼関係がにじんでいた。
あらためて、作品に対する想いを問われると、髙石は「こんなに豪華な方々とご一緒できるなんて、本当にうれしくて」と目を輝かせたあと、「自分にとって、とても大切な作品ができました」と静かに、でもしっかりとした声で語った。
■『夏の砂の上』URL
公式サイト https://natsunosunanoue-movie.asmik-ace.co.jp/
X https://x.com/natsusuna_movie
Instagram https://www.instagram.com/natsusuna_movie/
☆髙石あかりURL
公式プロフィール https://avexnet.jp/contents/TKISA-OFCL-0001
X https://x.com/takaishi__akari
Instagram https://www.instagram.com/a_akari1219/
◎Edited by TrenVe
