2023.06.02 upload
イマドキ女子高生と中世の姫をWで楽しめるAKB48下尾みう長編映画初主演!
ヴィクトル・ユーゴーのダーク・ファンタジー小説『美男ペコパンと悪魔』は幻想的かつ冒険的な内容のため「映像化は不可能」と言われ、これほどまでにCG技術が発達した現在においても全世界で一度も映画化されたことは無かったが、CMやテレビ番組のCGを数多く手掛けてきた松田圭太監督をはじめとした日本のCGアーティストたちの力によってついに映像化された! そんな超大作のヒロインを一人二役で演じたAKB48 チーム4の下尾みうが長編映画初主演でお送りする映画『美男ペコパンと悪魔』が2日公開された。現代の恋する女子高生と懸命に相手を想うボールドゥール姫を演じ、確かな演技を魅せた下尾にインタビューができたのでご紹介したい。
ーー今回の作品はどのようにして出演が決まったんでしょうか?
オファーを頂いて決まりました。
ーーいつ頃ですか?
2022年の7月ぐらいから撮影だったので、その前に決まって撮影しました。
ーーオファーが来たときの感想は?
驚きました。「私が映画か!」と思って、しかも一人二役ってことだったので、こんなにいい役柄を最初から頂いていいんだろうかと思いながらも、お話が来たからには頑張ろうと思って頑張りました。
ーーオファーがなぜ来たか説明みたいなのもあったりするんですか?
高校生役とボールドゥール役のイメージに合ったからというお話を伺いました。
ーー去年の7月に撮影。設定が設定なのでいろんなことがあったかと思いますが、いくつか印象に残ってることを教えて頂けますか?
そうですね、いろんなことがありました。印象に残ってることは、阿久津仁愛さん演じる隼人が昏睡状態に陥り、目覚めないんじゃないかって歩きながら心配になって泣き出しちゃうシーンがあります。そこは映像だと雨が降ってるんですけど、実際は雨が降っているシーンではなかったんです。でも雨がやまないから、急遽傘をさして雨の中で撮影することになったのでそこは印象に残ってます。雨は雨で、涙の演出じゃないですが、また違う効果があって素敵な仕上がりになったので面白いなあって思って印象に残ってます。撮影が7月で雨が降るシーズンで、すごく雨が降ってて、よく撮影も延期になることとか多かったんですね。雨止み待ちとか雨宿りすることも多くあって、雨にすごく振り回された撮影だったんですけど、全部無事撮り終えて私がクランクアップする日はちゃんと快晴で終わりました。
ーー映画の雨って普通晴れてるときに機材を使って降らして撮ったりするんですけどリアルな雨だったんですね。
自然のリアルな雨です。
ーーしかも山奥のようなところもあったり、ロケ地も大変でしたか?
ドレスを着て河原を歩くシーンがあったんですけど、河原の石がゴツゴツしている中で長いドレスを着て歩くので、怪我をしないように細心の注意を払いながら撮ってました。カメラが回っていないところでも、長いドレスにちょっと気遣って動かなきゃいけなかったりとかすることとかがあって「お姫様ってこんな感じなんだ」って思いながら、自分が本当にお姫様だと思って役を演じることができたかなって思います。
ーー衣装的にはお姫様感がかなりありましたね。
すごいですよね。中世のヨーロッパのイメージで。
ーー演じてみた感想はどうでしょう?
舞台はやったことがあったんですけど、映像ってなると全く違って、まだまだもっと自分でも成長できるところがたくさんあるし、もっともっとこれを機に映像もやってみたいなって思える作品でした。
ーー片や恋模様の高校生役もありますね。
そうですね、高校時代からAKB48に加入していたので、リアルな高校生ってこういう感じなんだって疑似体験してる感じでした。しかもバス停で告白されるシーンもあって、本当にあるのかってすごく気になりながらやってました(笑)
ーー性格がやんちゃな感じの高校生。喧嘩して次の日にはまた戻ってって。
確かに。それが若いが故なんだろうなと思いました。学生の時って毎日濃いじゃないですか。勉強して遊んでとか毎日すごい刺激の連続なんだろうなって。私も高校の時、アイドル活動しながらだったんですけど、毎日勉強とかでも刺激を受けてやってたから、その時のことを思い出しながら亜美を演じていました。亜美はどちらかというと、アウトドア派よりかはずっと隅で本読んでる女のコなんだろうなって個人的には思ってて、亜美的には隼人と出会ったことで、世界がどんどん広がっていってるんだろうなあっていうのは感じたので、そういうところも面白いなあと思って演じてました。
ーー共演者についてはどうですか?
亜美の役が隼人と天使と隼人の友達と隼人のお母さんくらいしか関わるシーンがなくて、あまり他の人と絡めてないんですけど、主役の阿久津君にはすごく刺激をもらいながらやってました。舞台だと最初から最後まで流れで演じるじゃないですか。でも映画とか映像って撮影順はバラバラなので、私は頭が混乱してしまったんですけど、阿久津君を見てたら、これはこの後だからじゃあこういう感じと、前のセリフを言ってから次のシーンを始めたりとか、そういう勉強できるところがたくさんあって、すごいなあと思ってました。
ーー特撮っぽい撮り方をしてるところもあったりしたんですか?グリーンバックとか。
私のシーンはありました。ペコパンが水を浴びてて水に私の顔が映るっていうシーンがあったんですけど、そこはグリーンバックで撮影しましたね。
ーー特殊メイクはいかがでしたか?
初特殊メイクでした。3時間位かかって朝5時ぐらいからやって9時ぐらいから撮影みたいな感じでした。
ーー語りも担当しましたね。
映像はなくて、台本を読んでイメージして録りました。できるだけ感情を入れずに話してほしいって監督から言われて、言葉で伝えたいものとかを抑えてできるだけ平坦な言葉を紡げるようにやってました。それがすごく難しかったです。表現しろって今まで言われてたけど、今回の場合は表現じゃなくて「ただただ無になって本を読んでる感覚でやってください」って言われて、勉強になりました。
ーーさっきロケ地の話をしたんですけど、池があったのはどこですか?合成じゃないんですか?
池は栃木に実際ある所で、合成ではなく宿泊施設の中にある展示物なんですよ。人工で作られているもので、水もたまに入れ替えとかされてたり、芸術として観賞するために作られた場所なんですけど、そこを今回撮影に初めて使わせてもらったらしいです。すごい綺麗でしたよね。私もプライベートで行きたいなと思ってます。
ーーでは改めて亜美ちゃんの見どころと、ボールドゥールの見どころと映画全体の見どころをお願いします。
亜美は等身大の女子高生を演じたところが見どころです。ボールドゥールは中世ヨーロッパの女性らしい感じの若いけど大人びてる感じで、お姫様なのですが、待つことを惜しまない懐の深い愛がある女のコです。ボールドゥールも亜美もあまりすべてが描かれてないんです。だからこそ、(その前のシーンからこのシーンまでに)何があったんだろうと想像する面白さもあると思います。ボールドゥールに関してはラストシーンが結構肝になってくると思うので、そこが注目ポイントです。作品全体としては、この作品ではCGがとにかくリアルで迫力があって見ているだけでも面白いので、私はそこが見どころだなって思います。
ーーほかに言っておきたいことは?
たくさん観てください!
ーーありがとうございました。
あらすじ
現代の東京。交際中の高校生・隼人と亜美はある日、些細な事で喧嘩をしてしまう。別れた後に隼人は交通事故に遭い昏睡状態に陥る。自分を激しく責めながら憔悴する亜美は、ふと隼人の鞄に入っていたヴィクトル・ユーゴー著の『美男ペコパンと悪魔』を手に取り、隼人が眠るベッドの傍らで読み始める。
ゾンネック城主のペコパンは、狩りの名手で美男子だった。ペコパンは、ファルケンブルク城主の美しき娘・ボールドゥールと婚約する。
ボールドゥールとの婚礼を3日後に控えた日、ペコパンは狩りに出かけるが、その狩りの腕前が宮中伯に認められブルゴーニュの大使に任命されたことを皮切りにユーラシア大陸を旅することになる。
なかなかゾンネックへ帰還できずにペルシャまで来たペコパンは、紅海の海岸で奴隷に扮した悪魔アスモデと遭遇したことから、更に離れた異郷の国々を放浪することになる。そんなペコパンの前に次々と立ちはだかる異形のクリーチャーたち。カブトムシ人間の「タレブ」「アイサブ」、青銅の巨人「ニムロデ」など、奴らとの闘いを征することが出来なければボールドゥールに二度と会うことはできない。ようやくたどり着いた迷いの森で途方に暮れるペコパンに老貴族がある取引を持ちかける。「狩りに一晩付き合えば、お前をボールドゥールのところに送り届けてやる」。これでやっと愛するボールドゥールに再会できる!このささやきは果たして“天使のささやき”なのか? それともまさに“悪魔のささやき”なのか?
現代の日本と中世の世界がシンクロしていく異次元世界の中、ペコパンは無事にボールドゥールが待つゾンネック城に戻ることができるのか。そして隼人は昏睡状態から抜け出すことが出来るのか。
2つの世界の2人の未来は?
阿久津仁愛 下尾みう
梅宮万紗子 遠藤健慎 橘ふみ 梅村実礼 井阪郁巳 逢澤みちる 桝田幸希 希志真ロイ 佐藤考哲
岡崎二朗 堀田眞三/吉田メタル
企画・製作総指揮:堀江圭馬 監督・脚本:松田圭太
原作:ヴィクトル=マリー・ユーゴー「美男ペコパンと悪魔」 (翻訳:井上裕子)
クリーチャーデザイン:SAZEN LEE、米山啓介、ムラマツアユミ
プロデューサー:梅村 安、嶋田 豪/Coプロデューサー:西前俊典、小林智浩/ラインプロデューサー:藤田真一/撮影:今井哲郎/照明:月岡知和/美術:菊地実幸/録音:弥栄裕樹/編集・VFX:松田圭太/衣裳:髙地郁美、鎌田美保/ヘアメイク:原田真以子/アクション監督:小原 剛/特殊メイク・造型:梅沢壮一/持ち道具:重田沙織/キャスティング:瀧水和生、長谷部成彦/協力プロデューサー:星野晴美/制作担当:白内雄大/助監督:山口雄也/制作協力:アーティット/制作:アイエス・フィールド、カラビナ/製作:株式会社ラーテルハート
2023年/日本/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/
配給・宣伝:アイエス・フィールド
Ⓒ2023映画「美男ペコパンと悪魔」製作委員会(ヴィクトル=マリー・ユーゴー著)
公式WEBサイト: http://is-field.com/pecopin/index.html
公式Twitter: https://twitter.com/pecopin_movie
フィギュア特設WEBサイト:http://is-field.com/pecopin/figure.html
6月2日(金)よりシネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開中
舞台挨拶付き上映回についてはこちら↓
https://pecopin.blogspot.com/2023/05/blog-post_25.html
☆下尾みう
2001年、山口県生まれ。2014年「AKB48 Team 8 全国一斉オーディション」に山口県代表として合格し、同年劇場公演デビュー。 2018年には日韓合同オーディション番組『PRODUCE48』に参加。54thシングルで選抜メンバーに初めて選出され、2022年10月に5度目の選抜入りとなった60th「久しぶりのリップグロス」 をリリース。舞台をはじめテレビなど多数出演。舞台における演技経験はあるが、長編映画への出演は本作が初。
公式プロフィール https://www.akb48.co.jp/about/members/detail.php?mid=202
Twitter https://twitter.com/miumiu_0403
Instagram https://www.instagram.com/miumiu1343/
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ヘアメイク 伊藤里香
インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J