2021.02.12 upload
危うい歳の差恋愛を表現する北村優衣の演技力に注目!映画『かくも長き道のり』13日公開
2013年にデビューし、最近では女優としてだけでなく『日立世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとしても活躍している北村優衣の初主演となる映画『かくも長き道のり』が2月13日公開される。北村演じる椎名遼子とデビット伊東演じる村木順次の歳の差カップルが繰り広げる様々な事象や景色の素晴らしい群馬県中之条町の風景を背景に展開するストーリーが見所だ。そして今回、主演の北村にインタビューができたので紹介したい。
ーー撮影時期は?
2年半前くらい、私がまだ19歳の頃です。
ーー映画に出るきっかけは?
出演させて頂いた舞台に、監督の屋良さんとプロデューサーの吉田さんが見に来て下さって、その時にこの役の主演がぴったりだと言って下さって出演させて頂けることになりました。
ーー歳の差カップルを演じるのは?
私自身は恋愛に歳を重要視していないので、歳の差カップルを演じるのに抵抗は無かったですし、遼子の生い立ちとか遼子の性格をみたら、こういう村木順次(デビット伊東)みたいな年上の男性を好きになる理由がわかるなと思ったので、全くそこは抵抗は無かったです。
ーー役が決まった時には台本があがっていた?
あがってて、読ませて頂きました。ちゃんと恋愛ものをやるのが初めてじゃなかったかな、たぶん。大体私は不良だったり、ヤンキーだったり、っていう役が多くて(笑)。この役もちょっと愛情表現が下手で暴力に走っちゃうところはあるんですけど、口調も強かったり、だからこういう恋愛ものをやるのは初めてって言ったら嘘になるけど、がっつりやらせて頂くのは初めてだと思うので、ドキドキしました。
ーー設定が女優さんだったのは?
遼子と近いところはあったなと思います。
ーー実際問題、歳の差の恋愛は?
いいんじゃないかなと思います。私の周りでも彼氏と10歳以上離れている友達もいるので、全く抵抗は無いです。
逆に抵抗あります?
ーーお父さんの年齢より上はちょっと、とか…
そうですね、そんな年上の方と恋愛とかしたことがないのでわからないですけど、全然別に問題ないです。
ーーデビット伊東さんはおいくつくらい?
54歳ですかね。本当にお父さんと同い年くらいですね。この映画を両親が観たら何て感想を言うんだろうって、楽しみにしています。
ーーお父さんと仲はよかった?反抗期は?
むしろ私は好きっていうか、お父さんほど優しい人はいないんじゃないかっていうくらい、仏みたいなんです。優しいし、しっかりしているし、なんでうちのお母さんと付き合ったの? ていうくらい、いい人だし尊敬できる人です。べったりっていうのとは違うんですけど、尊敬していますし、このあいだ一緒に飲みに行ったりしましたし、仲はいいです、とっても。
ーーロケ地は?
中之条という、群馬のところです。
伊参スタジオ映画祭があって、実際のお祭りをやっている時期に行ったりとか、中之条にあるお蕎麦屋さんだったり、焼きまんじゅう屋さんだったり、本当に中之条をたくさん使って撮影をしたので、見て頂いたらわかると思うんですけど、本当に美しい街。冒頭から田園風景だったり、滝の流れだったり、本当にきれいなところだったので、それがすごく伝わる映画になっているなというのは、自分で見ていてすごく感じました。実際に中之条に行ってきれいだったなという思いが、ちゃんと映画に出ているなというのは感じました。
ーーお祭りの山車に座っている子供3人が妙に気になった(笑)。
面白かったですよね。これ絶対やらされているんだろうなって思いながら、パンパンってやっていて(笑)。それこそ伝統行事なんだなって感じましたね。
ーー昼間から夜まで大変そう
子供たちも白塗りをしているんですけど、疲れていましたもん顔が(笑)。
ーー実際にその現場にもいた?
いました。ステキでした。お祭りも!
ーー他に撮影の時の思い出、たいへんだったことは?
ずっと泊まり込みで撮影をしていたんですけど、夜に見える星が本当にきれいで、今は東京に住んでいるんですけど、東京じゃ見られない夜の景色。本当に周りは灯りがないし、見えるのは星の光だけみたいな感じだったので、本当に美しいなって。地方ならではの楽しみ方をしました。近くに草原があったので、寝転んでワーって、星きれーってやっていました。
ーー山の中の一軒家で撮影をした?
実際に住まれている方のお家をお借りして撮影をしました。そこに行くまでの道中もすごく大変でした。夜のシーンを撮り終わって帰るときに、横転するんじゃないかっていうくらい道が険しかったり狭かったりしたので、それはちょっと怖かったですね、ハイビームにしないと前が見えないくらい。でも、そういう自然の中で暮らすのもいいなと思いました。
ーー思い出は?
一番思い出にあるのは、群馬で撮影して帰ってきた時の、東京ってこんな感じだったっけってすごくビックリしました。自然バカになっているから、人がいっぱいいる、とか電車もいっぱい通っているって怯えを感じました。それくらい自然がきれいでしたから。
ーーほかの共演者さんたちは?
坂本充広さんの決め台詞…YESだ! どうやったら口癖っぽくできるかなって一人でずっとYES、YESってやっているのがすごく思い出にあります。
あと、私のストーカー役をやっていた宗綱弟さんが現場の時もいじられキャラで面白いんですけど、よく夜にみんなでロビーみたいなところで一緒に集まって、明日のシーンのことだったり、みんなで話していたんですけど、それが終わると、よく宗綱さんに何でもいいから一発ギャグをやってって、雑な振りが始まるんです。デビットさんも含め。それでやっていた宗綱さんのギャグが本当につまらないんですよ、つまらないのが笑えてくるから成り立っているんですけど、きっと宗綱さんは自分のギャグが面白いって思っちゃっているんじゃないかなて思っているんです。すべっているのが面白いんだよっていうのを、この記事を読んでわかってほしいなって思います。みんな仲良くやっていました。それこそ、今回撮った映画のスタッフさんも映画を撮られている方ばっかりじゃなかったので、私も初めての主演だったので、最終日に向けてみんなでチームごと成長していくっていうのが感じられました、私自身も主演っていう器でいなきゃいけないけど、自分の緊張もあったりだとかやらなきゃいけないっていうことに頭がいっぱいだったんですけが、自然とこの作品をよくする為にどうしたらいいのかっていうことをみんなで共有できている感じが最後にはあって、よかったなって思っています。
ーー共演した方とはその後は?
宗綱さんとは映画2本で一緒で、今でも一緒に飲みに行くくらい仲はいいです。いまだに面白おかしく話しています。「俺結衣ちゃんのストーカー役やったんだよ」って自慢しています。今でも仲良くさせてもらっています。
ーー役柄的な見どころ、映画全体の見所を
私の演じた遼子は両親がいなく施設で育ったこともあり、自分の愛情表現というか感情表現が下手で弱い部分もあるけど強がっちゃうそういう不器用な女の子だなと読んでいて感じましたしそれを意識したところでもあります。村木みたいな支えてくれる包み込んでくれるような一人じゃ危うい女の子だなと思ったので、それをどう表現しようかすごく悩みました。でもまっすぐで愛情が深くて優しい子なので、それが映画の中でどうみなさんに見てもらえるのかなって今から楽しみでもあります。この映画としては、中之条がすごくきれいな所だったので、その自然の良さをみなさんに見て頂きたいですし、いろんな愛の形があるなって思って、私は不器用にまっすぐな愛だけど、私の彼氏である村木は身を引くことでそれが愛、なわけじゃないですか、村木にとっては、一緒にいることじゃなくてその子のことを思った上での行動が愛であって、ストーカー松下は過剰な愛だったり、そういういろんな愛の形が見られる映画になっているんじゃないかなと思っています。
ーー今後の芸能活動は?
フリーになったのも、死ぬまで女優をやるっていう目標があるので、それを叶える為のプラス的な意味で、事務所を一旦離れてみるっていう、自分の環境を変えてみるっていう、一人暮らしを始めたのも今年だったので、いろいろ環境を変えてまた新たな一歩を踏み出したいなという思いもあります。
ーー死ぬまで女優という目標はいつ頃、どのタイミングで
おこがましいんですけど、小さい頃から私は女優になるものだと思っていて、小さい頃から親に舞台を見に連れていってもらっていたり、演劇に触れる機会が多かったので、潜在意識的に女優をやりたいと思っていたんですけど、大きなきっかけになったのは10歳の時に1/2成人式っていって学校の劇があったんですよ、学校の劇でサウンドオブミュージックのマリア先生役をやって、自分がやったことで家族や友達が幸せそうな顔をしてくれるんだとか、楽しんでくれるんだって思ったら、ずっとこれを職業にしたいなと思ったのがきっかけです。それまでは漠然と女優になる! だったので、どうやったら女優になれるのか、事務所に入らないといけないんだとか、たくさん映画とか見た方がいいなということで、取り組み始めたのがそこらへんです。今もずっと変わらず、ブレずにずっと自分の中ではあるので、それを目標にずっとやっています。
ーー当面の目標は?
映画で遼子が連ドラが決まって頑張るっていう風に言っているので、私も来年は連ドラが決まったよって早く両親に伝えられるように、できたらいいなと思います。媒体に関係になくお芝居ができる環境にいたいなと思うので、自分にできることだったり、自分に需要があるんだったらやりたいなと思いますし、掴みに行くくらいの勢いで今年は頑張っていきたいと思っています。
ーー基本女優さんがメイン
やりたいのは女優なんですけどしゃべるのも好きなので、世界ふしぎ発見のリポーターもやらせて頂いたり、バラエティにもちょこちょこ出させて頂いたりするので、それは自分も好きなことだし、それで自分を知って下さってこういう映画を観るきっかけになればいいなと思うので、こだわらずバラエティもラジオもやるかもです(笑)。
ーーありがとうございました。
あらすじ
主人公、椎名遼子は25歳の新人女優。
オーディションで連続ドラマに抜擢されたばかりだ。
夏の終わりに4カ月ぶりに故郷の山の中の村に帰って来た。
25歳年上の恋人、村木順次と別れるように所属事務所から迫られていたのだ。
村木は元プロの賭博師で、今は山の中で静かに暮らしている。
孤児として生きてきた遼子にとっては唯一愛する人。
女優を目指す遼子を支えてくれた、かけがえのない存在。別れの決断は出来ないでいた。
一方、事務所はマネージャーを現地に放ち、身辺整理を迫るのだが、遼子には思いもよらない危機が迫っていた。
『かくも長き道のり』
キャスト
北村優衣 デビット伊東
真瀬樹里 坂本充広 宗綱 弟 山家浩 佐藤ザンス
影山徹(劇団子供鉅人) 井上和奏 沖ちづる
見目真菜 瀬戸伸恵 黒岩幸四郎
スタッフ
プロデューサー :吉田紀子 助監督:古山洋輔 森健二郎
撮影:原巌 撮影助手:長坂 正文 新里 勝也
DIT:土場博昭 録音:岡本 洋平 編集:野村皓平 カラリスト:織山臨太郎
音響効果:岡林亜実 整音:小川武 美術:三宅舞 田河花織
衣裳・ヘアメイク:山崎惠子 振付:見目真菜
制作:瀬戸伸恵 見目真菜 柿沼佳音 黒岩幸四郎 染谷夏純
技術協力:フィールド.IN 株式会社 イクシード 株式会社 カードバンク・コミュニケーション
イメージブレーン タカハシレーシング アーツポート企画株式会社
車両:ドライバー:武内光昭 三交社(台本印刷)
協力:レプロエンタテインメント オレガ 融合事務所 ムーヴィング・オン ビートニックスタジオ
中之条町 四万温泉協会 伊参スタジオ映画祭実行委員会 四万温泉 新湯若連 群馬県吾妻行政県税事務所
関越交通 NAPi Auto Camping Base 木下哲郎 尚笑 日本赤十字社 原町赤十字病院
焼きまんじゅう島村 そば三昧中島屋 柳屋遊技場スマートボール GOD FILMS 小暮法大
百瀬良彦 山崎欽毅 島田 高弘 岡安賢一
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2021年2月13日(土)〜19日(金) 池袋シネマ・ロサ レイトショー公開
北村優衣
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取材 マンボウ北川
撮影・文 記者J