2021.03.04 upload

神岡実希&中尾百合音が3.11前の回想シーンを演じた映画『漂流ポスト』が公開目前!

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東日本大震災、3.11から10年が経とうとしている今も、復興に努めている人々や想いがある。映画『漂流ポスト』ではキモチの復興を支える“漂流ポスト”が題材になっており、被災者のみならず、心にぽっかり穴の開いた人々を支えている様子が描かれている。
この映画で震災前のパートを演じた二人、神岡実希と中尾百合音にインタビューできたのでご紹介する。

ーーどういう経緯で役が決まった?
二人 オーディションを受けさせて頂いて決めて頂きました。

ーーオーディションの時の印象に残っていることは?
神岡実希(以下、神岡) オーディションの時に手紙を書いたりして、何回も何回もトライさせて頂けたんです。その時に、あーこの役やりたいなと私は思いました。

中尾百合音(以下、中尾) 私も手紙を書いたのがすごく印象に残っていて、実際にいるお友達に手紙を書いたというのがあったのと、神岡さんとオーディションを一緒に受けた時に、事務所の先輩なので一緒に受けていてすごく楽しかったので、作品でも一緒に演技をしたいなと思いました。

ーーそれが2017年?
神岡 2017年の夏でしたかね。
中尾 夏だった気がします。

ーーオーディションで決まってすぐ撮影を?
神岡 私たちは一回お芝居の練習をしました。それから撮影に行きましたね。

ーー基本的に学校と海で撮影?
二人 そうです。

ーー撮影の時の印象や頑張ったことなどは?
神岡 最後の海のシーンは印象に残っていますし、私はどのシーンも思い返せるんですけど二人で屋上で手紙を書くシーンがあって、こうしようああしようって話し合った気がします。

中尾 私も海のシーンはすごく印象的で、夕日がきれいだったのと、先輩にリードしてもらってちゃんと等身大で演じられたんじゃないかなっていう風に思います。

ーーバレエを踊るシーンとか
中尾 バレエを踊りました。がっつりバレエをやっていたので、特技です!

ーー神岡さんはバレエはやっていない?
神岡 やっていました。踊りたかったのに踊れなかったみたいな、私も踊りたいのにっていう気持ちがあって、こういうジャンプをしたらいいよ、とか言っていました(笑)。

ーー二人の役の設定は?
神岡 もともとクラスメイトで、仲は悪くはなかったですけど、屋上でちゃんと仲良くなって…

ーーほかにロケのエピソードありますか?
神岡 撮影終わりに銭湯に行きました。百合音ちゃんは行っていないんですけど、スタッフのみなさんと一緒に。住んでいる所が真逆で、百合音ちゃんはその現場から帰った方が近くて、私は都内に一回出ちゃった方が近かったので、スタッフさんの車両に乗せて頂いて、途中で銭湯に寄ってもらいました。

ーー外国の賞を獲られていたようで
神岡 はい、賞を頂きました。まだ実感がなくて、トロフィーを拝見していないんですよね。受賞について聞いた時に飛騨市の観光大使をやらせて頂いていて、飛騨市に泊まっていたんです。朝眠い顔で起きてきた時に市民の方からお聞きしたんですよ。何も理解ができないまま聞いて、帰りの新幹線の中で「すごいことだよ」ってことになって、何が何だかわからないっていう感じの方が強かったですね。

ーー実感が湧かないと、ここが決め手で賞を獲ったとかは解らない?
神岡 ここが決め手でっていうのはわからないですけど、私よりも周りの方が喜んで下さって、両親もそうですし、その時も飛騨市のみんなが集まってきて下さって、朝早いのにファンの方からもコメントも頂いて、それでやっと、本当にすごいことなんだなっていうのを感じました。ここが決め手だぞっていうのは、もしかしたら観ているお客さんの方がわかるかもしれないです。

ーーご自身の見所と映画の見所を!
神岡 私たちは中学生時代のシーンなので、やっぱり海のシーンかなと私は思っています。そこで等身大を出せたと思うし、役としての楽しさやハジけ具合も出たと思うので、やっぱりそこを楽しんで頂けたらなと思っています。まだ一回しか見ていないんですけど、当時は当時なりに恭子としてどう表現するか考えていた部分ではあって、学校で優等生でいないといけない葛藤などを感じ取って頂けたらいいなと思っています。

中尾 映画の見所は、映像がすごくキレイだなと思ったのと、個人的に好きなのが手紙を書く前のあともう少しかっていう所で、最初距離が遠かった二人が段々近づいて、「いいことを思い付いた」って言って、それを言わずに二人で“にー”って笑うシーンがあるんですけど、そこが二人の関係性が近づいたっていうのが表せているところなんじゃないかなと思います。自分の役の見所としては、(神岡さんが演じる役のことを)最初は香月さんと呼んでいて、話したことがないただのクラスメイトっていう感じなのですが、段々距離が近づいていって、海のシーンでは本当に笑顔がこぼれているっていうのは、個人的にすごく人間性が表れているんじゃないかなって思っています。そこまで仲良くない人にはあまり笑わないけど、すごく仲が良くなったらすごく笑うコなんだよっていうのが表せているんじゃないかなって思います。

ーー今後の予定や今後の野望はありますか?
神岡 3月3日から7日まで舞台Nana Produce vol.14「リビング」をやっているのでもしよかったら是非観に来て下さい。野望としては、まだやったことがない役をやったりとか、自分っていうものをもっと出せるようにしていけたらなと思います。グループに所属をしていて、卒業する時に「朝ドラに出たいから」って言ったので、そこは叶えたいというか一つの目標にはしています!

中尾 私も野望的には朝ドラに出たいっていうのは目標ではあります。具体的な目標で言うと、役で見た目を変えたいっていうのがあって、髪の毛を染めたりとかやってみたいです!!

ーーありがとうございました。

 

あらすじ
東日本大震災で親友の恭子を亡くした園美は、心のどこかで死を受け入れられず日々を過ごしていた。
ある日、学生時代に恭子と埋めたタイムカプセルが見つかる。
中には『将来のお互い』に宛てた手紙が入っていた…。蘇る美しい思い出と罪悪感。
過去と向き合う中、震災で亡くなった大切な人へ届けたい言葉・伝えることができなかった想いを綴った手紙が届く【漂流ポスト】の存在を知った園美は、心の復興を遂げることができるのか…。

 

 

映画『漂流ポスト』 3月5日より アップリンク渋谷 他全国順次公開

雪中梨世 神岡実希 中尾百合音
藤公太 永倉大輔

監督・脚本・編集・プロデュース:清水健斗
撮影監督:辻健司  録音:田原勲
メイク:大上あづさ  制服:下山さつき  音楽:伊藤明日香
撮影協力:赤川勇治漂流ポスト3.11 配給:アルミード

Kento Shimizu 2018/日本/カラー/30分/シネスコ/ステレオ
公式サイト:https://www.hyouryupost-driftingpost.com/
公式ツイッター:hyouryupost
公式Facebook:hyouryupost.film

 

 

神岡実希(香月恭子役)
2000年9月5日生まれ。埼玉県出身。
近年の主な出演歴は、ドラマではNTV「シンドラ バベル九朔」(2020)、TBS「初めて恋をした日に読む話」(2019)、BS日テレ「恋の病と野郎組」(2019)、映画では、『ナラタージュ』(2017/行定勲監督)、『斉木楠雄のΨ難』(2017/福田雄一監督)などがある。また、2019年より岐阜県飛騨市の観光大使を務めている。

中尾百合音(池淵園美 中学時代)
2003年11月24日生まれ。千葉県出身。
近年の主な出演歴は、ドラマではNTV「35歳の少女」(2020)、BS日テレ「恋の病と野郎組」(2019)、CX「グッドドクター」(2018)、EX「刑事7人」(2017)、映画では、映画『来る』(2018/中島哲也監督)などがある。また、東海住宅の2代目イメージキャラクターを務めている。

 

 

 

 

取材 マンボウ北川
撮影・編集 記者J

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