2021.08.20 upload

運命的な出会いから出演決定!眞嶋優出演映画『あらののはて』公開寸前!!

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特技のリフティングを生かし「フリースタイルフットボールアンバサダー」も務める女優の眞嶋優が出演する映画『あらののはて』が公開となる。この作品は門真国際映画祭2020、最優秀作品賞、優秀助演男優賞、優秀助演女優賞の三冠を獲得。うえだ城下町映画祭 第18回自主映画コンテスト 審査員特別賞(古廐智之賞)も受賞している。舞木ひと美演じる大人になった野々宮風子が高校生時代に感じた感覚を求め、同級生だった大谷荒野(髙橋雄祐)に迫って…というストーリーで、その間に起きる事象が不思議な雰囲気を醸し出している中、風子とバトルすることとなる荒野の恋人役で登場する眞嶋はいったいどんな演技を魅せたのか。インタビューできたのでご紹介したい。

 

 

ーー今回の役が決まったのは?
オーディションだったんですけど、たまたま、本当にたまたま、忘年会で初めて(本作の主演・プロデューサーの)舞木ひと美さんに会って、「私サッカーが得意でこういうことをやっているんですよね」っていう話をしたら「ちょうど3日後にオーディションがあるんだけど来る?」と言われました。シュートボクシングをやっている役でちょうどボーイッシュな髪型だったので受けに行って、決まったっていう感じなので、本当に偶然の出会いから、運命的な始まりでした。

ーーそれはいつ頃のお話?
2019年の年末です。

ーー子役時代から、芸能とサッカーを並行していた?
小さい頃から芸能をやっていたんですけど、その時はただ楽しくて現場に行って遊んでもらって楽しくてやっていました。それから大人になるにつれて、一回辞めたりもして、今の事務所のソニー・ミュージックアーティスツに入ったのが高校2年生の時です。もう一回お芝居をしたいと思ってオーディションを受けて入りました。サッカーは3歳からずっと、趣味みたいな感じでやっていました。

ーー趣味であんなにできるんですか?
3歳から中学の時は女子サッカー部に入って、リフティングは右足で出来るくらいだったんです。せっかくだからこの技を身に付けたいと思って、大学に入ってからフリースタイルフットボールというものに出会って、練習し始めました。

ーー本作のマリア役について、意識したことは?
高校時代のシーンに出てくる成瀬美希さんが演じた前田も野々宮風子と取っ組み合いのけんかをする。大人になってからも私と風子が取っ組み合いのけんかをする。その二人で共通の部分はあるのかなって感じましたし、マリアはクールっていうよりも感情表現が苦手で感情を表に出さない人だから、正反対の風子が思いっきり行動できるのが羨ましい部分もあるんだろうなと思って、対比じゃないけど、そういうところは意識しました。

ーー彼氏の荒野とどこで知り合ったかという設定はあったんですか?
全然台本にも描かれていないので、想像で。幼馴染と言っているし、自分なりに荒野との出会いとか思い出は考えましたね。

ーー具体的には?
元々ずっと好きだったけど、好きだっていう気持ちも言えず、後々大人になっていくにつれて、感情を表に出さない私を受け入れてくれる荒野に惹かれるっていうか…。これは想像の話なので、見て下さった方が考えて頂ければいいかなと思います。

ーーこちらからは、荒野がモテまくっているなって
荒野役の髙橋雄祐さん自身も魅力的な方で、荒野と似ている部分はすごくあって、笑顔が一番惹かれました。物腰の柔らかな感じはすごく好きでした。

ーー好きになる気持ちに共感しながら演じた?
そうですね。

ーー見ていて、高校時代の短髪のコ(前田)と被る部分があるので、どういう狙いがあるんだろうと思った
おそらく舞木さん演じる風子っていう人物が、なにかと人を巻き込んでしまうそういう人物なのかなと思いました。

ーージャングルジムの前でのケンカのシーンは、風子とマリアがフレームからいなくなる部分がありましたが?
近くで追いかけまわしたりしていました。なんでジャングルジムしか映さないのか、監督は「現実の世界にいても人間は見たい部分全てが見えるわけじゃない」って仰られていて、確かにそうだなと思いました。例えば駅でカップルがケンカしているのを見てもずっと見ていられないじゃないですか。あの後どうなったかなとか、見ている観客側の想像を掻き立てられるシーンだなと思います。この映画はそういうところがけっこう多くて、高校時代のシーンでも荒野と風子がこそこそ話しているセリフが聞こえなかったり、少し意地悪な映画だなって良い意味で思うし、そういう想像の余白を作っている作品だなと思いました。

ーー二人がフレームからいなくなっても、音がリアルに入っているので、実際にやっているのかと思うくらいですよね
掴んだりはしていましたけど、そんなに激しく倒したりとかはしていないです。

ーーご自分で演じて印象的、大変だったシーンは?
印象的だったのは風子と夜中に学校に乗り込んで真っ暗な教室で二人で語っているシーンです。本当に真っ暗で、カメラも固定でずっと引きで撮っているので、本当に忍び込んだような空気感が流れていたし、スタッフの方も教室の外に出て見られていたので、私達しかいないような空間でしたね。

ーー風子と玄関で最初に会うシーンの感想は?
まず、インターホンのやりとりの風子の顔がすごくインパクトあると思うんですけど、観客の方と同じような感覚ですね。ちょっと普通の方と違う、黒髪でもないし何者なんだって思わされました。風子って演じる舞木さんの自然体な感じが表れていると思うんですけど、普段から舞木さんって不思議な方なので、風子と玄関で会うシーンを撮影した時も何が言いたいのかわからないような雰囲気は感じました。

ーー8年間付き合って同棲している設定だけど、風子は気になる存在だった?
風子は、住所を教えたらすぐに来る何をしでかすかわからない存在だし、同じ格闘をやっている者としてそういう匂いを感じたんじゃないですかね。なんとなく雰囲気が似ているかもしれないぞっていう。それを察知しての危機感だと思います。ふわふわした可愛い子だったらまた対応が違ったかもしれないし。

ーー映画賞を受賞されて、どうでしたか?
私自身、作品が受賞することも初めてですし、個人として賞を受賞することも初めてなんですけど、やったぞっていう感じより、作品が評価されて素直に嬉しいなという気持ちです。まさかそんな賞が頂けるとは本当に予想外だったので、監督が描いたこの世界観が認められたんだなっていう気持ちの方が大きいです。

ーー名指しで賞をもらえていますよね
今回のこういうインディペンデントの映画に私自身あまり出演する機会がなかったんです。長谷川監督にはよく「何もしないでいいから、そこにいてくれればいいから」って言われていて、私としてはあまり感情を表に出していないし、大丈夫?っていう不安はあったんですけど、その言葉を信じて、ケンカのシーンも特に激しく動くことも無くただ対峙するようにしました。そういうことは初めての挑戦だったんですけど、それも含めてこの役が評価されたのは新しい発見でした。

ーー具体的に、どう新しい発見だった?
芝居って、居るっていう字を使うように、何かするわけじゃなくてその空間に存在できればいいと言いますが、でもそれが一番難しいことだと思うんです。それをできないながらにも挑戦した時間だったなと思います。

ーーマリア役の見所と映画全体の見所をお願いします。
マリアは、中盤から出てくるんですけど、本当に淡々としている女性です。でも、荒野を愛している気持ちは誰にも負けないと思っているので、首を絞めたりしているけどそれはマリアにとっては愛情表現だし、気性に波のない方だけど、別の女が現れて苛立っている、心の中ではぐちゃぐちゃしているんだよってところを見て頂きたいです。

映画としては、本当に芸術的な、美術館の中で、一つの額縁の中で流れていてもおかしくない作品だと思っていて、映像もとてもきれいですし、フランス映画のようなテイストの作品だなと思います。
そしてレイトショーにはもってこいの映画だと思います、この作品を見て、ゆったりとした時間を味わって、帰りの暗い道を歩きながら、あれってどういうことだったんだろうって考えながら歩いて眠りについて欲しいです。

ーー特にどういう人に見て欲しい?
高校時代を味わった大人の方だったり、若い方にも見てもらって、どういう感想を抱くのか気になりますね。レイトショーっていうこともあるので、映画ファンの方が見られることが多いと思うんですけど、そうでない方々にも見てもらいたいです。

ーー今後の活動について
今後はお芝居を通してもっともっとたくさんの方に知って頂きたいですし、英語も好きなので海外の作品などにも挑戦したいです。あと、最近初めてアクションの映画にも挑戦したので、アクションももっともっと磨いてアクション映画にも出演していきたいです。

 

ーーありがとうございました。

あらすじ
25 歳フリーターの野々宮風子(舞木ひと美)は、高校2年の冬にクラスメートで美術部の大谷荒野(髙橋雄祐)に頼まれ、絵画モデルをした時に感じた理由のわからない絶頂感が今も忘れられない。絶頂の末に失神した風子を見つけた担任教師(藤田健彦)の誤解により荒野は退学となり、以来、風子は荒野と会っていない。
8年の月日が流れた。
あの日以来感じたことがない風子は、友人の珠美(しゅはまはるみ)にそそのかされ、マリア(眞嶋優)と同棲している荒野を訪ね、もう一度自分をモデルに絵を描けと迫るが…。

 

出演
舞木ひと美  髙橋雄祐
眞嶋優 成瀬美希
藤田健彦 しゅはまはるみ

監督・脚本:長谷川朋史

配給:Cinemago 配給協力:Giggly Box/Cinemaangel

<2020年/日本/カラー/16:9/DCP/69分>  ©ルネシネマ

公式サイト:https://runecinema.com/aranonohate/
Twitter: https://twitter.com/aranonohate
Facebook: https://www.facebook.com/rune.aranonohate

 

8月21日(土)~9月10日(金)池袋シネマ・ロサにてレイトショーほか全国順次公開

 

 

 

☆眞嶋優
公式プロフィール https://www.sma.co.jp/s/sma/artist/314?ima=0000#/news/0
Twitter https://twitter.com/yumashima
Instagram https://www.instagram.com/yu_mashima/
YouTube https://www.youtube.com/channel/UCH6hZpWW_s-2GHfuXZgnqwA

 

 

取材 マンボウ北川
撮影・編集 記者J

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