屈折したラブストーリーを10代最後の山田杏奈が熱演で魅せる!映画『ひらいて』22日公開!!
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若手女優最強の呼び声高い山田杏奈が主演した映画『ひらいて』が公開間近だ。山田杏奈演じる愛はクラスメイトのたとえ(作間龍斗)に片思いをしているが、そのたとえには彼女・美雪(芋生悠)がいた。そこで愛が考えたのは美雪を取り入れることだった…。屈折した三角関係はどう進展していくのか。そこで愛を熱演した山田杏奈にインタビューができたので映画の魅力と共にご紹介したい。
ーー予備知識なしで試写を見て、ちょっとびっくりしました。
(笑)。そうですよね、予備知識ないとちょっとびっくりするような内容かもしれないですね。
ーーこの作品に関しては、どのようにして出演することが決まったんでしょうか?
まず、私のマネージャーさんが私がやってみたらどうかなっていう作品をずっと探していて、『ひらいて』を読んで愛(山田杏奈)をどうかなっていう話を考えていたら、全く別のところで首藤凜監督達が動いていて、愛に私を挙げて下さっていて、それでやることになったという流れです。ご縁があるなと思って。そんなに私だと思ってくれる愛ってどんな子なんだろう?と思って台本を読んでいました。愛の衝動的な部分は見ていても面白いんですが、自分でやるとなると理解しなきゃいけない所が多いので、演じると思って愛を見ているとどうやろうかな?と思っていました。
ーーそれはいつ頃話が来て、いつ頃撮影でしたか?
話をいただいたのは2020年1月くらいで、撮ったのが2020年10月くらいです。栃木県の足利にずっと泊まり込みで撮影していました。
ーーどれくらい?
1ヵ月弱ぐらいです。ほとんどずっといて、学校もそうですし、学校の周りとかも足利の街並みで撮っていました。
ーーちなみに、ほぼほぼ原作通りなんですか?
表現の仕方として本と映像と違う部分はあるんですけど、話の流れとかキャラクターは変わっているところは無いです。
ーー監督さんの思い入れが強い作品みたいですね。
やらせて頂くと決まってから、首藤監督も「これを撮るために生まれてきた」とおっしゃっていた時があって。首藤監督と一緒に愛を作っていったと思いますし、不安でしたけど、それだけ(本作が)好きな人が撮る映画に出させていただくっていうのは、首藤監督だからこそ撮れたんだなと思います。年齢もとても近かったので、色々お話させて頂きながら撮影していました。
ーー撮影の頃は19歳。少し童顔に見えるなって。
このポスターは、幼いねって言われました。現役高校生ではなかったんですけど。
ーー特に監督さんとのやり取りで印象に残っていることはありますか?
夜、たとえを教室に呼び出して「私のものになって」っていうシーンがあるんですけど、そこの前に首藤監督と2人でお話させてもらって、結構夜中だったんですけど、私のテンションが上がって本番に挑めたっていうことはありましたね。首藤監督が火をつけて下さったというか、監督ではありますけど、こんなに人として私のことだけではなく、作品のことも考えながら話してくださったので、それはすごく良い時間だったなと思います。
ーー夜の学校に行ってまで手紙を探しに行く。渡り廊下から降りるのもびっくりしました。
あれは一応仕掛けがあるんですけど・・・。手すりからあがる所までは私でして、降りる所はスタントの方がやって、窓から入る所も私です。(スタントさん部分は)対岸から見てました、渡るところを(笑)。
ーータイトルが『ひらいて』なのは何でなんでしょうか?
今、私も取材を受けていて思っていることは、愛が突き進んでいく中で美雪に会い、愛って心と表現が繋がっていないって言われるんです。原作もそうなんですが、映画の中でも目が暗いままだよと言われる所があり、そういうアンバランスで偏っている愛を繋いでひらいていく過程が美雪とのあの時間なんだと思います。そういった部分が「ひらいて」ということなんじゃないかなと思っています。何をひらくっていうわけじゃないんですけど、状態的にひらいていくというか。
ーー愛が「ひらいて」いくっていうイメージ?
愛が「ひらいて」いくつもりで、私は演じていました。
ーーちなみに、女性の方とのラブシーンというのは。
濡れ場みたいなのが初めてで、(相手役の)芋生悠さんは前から知り合いだったので年も上だし「よかった」と思って。でもお芝居なんで男性だろうと女性だろうと変わらないんですが、女性だから男性だからっていうのは正直私はなくって、アクションみたいな感じです。でも、大事なシーンなんで、すごくきれいに撮って下さいましたし、物語の中でも首藤監督も大事にされていたので、そこはいいシーンだったんじゃないかなと思っています。
ーーそういう意味ではリハーサルは大変でしたか?
うーん・・でも、話しながら演技をするし、愛も慣れていなくていいシーンだったので、首藤監督や芋生さんと打ち合わせをして臨んだ感じですね。
ーー愛の性格とご自身の性格と比較するとどうですか?
愛の根本的に自分のものにしたいとか奪いたいという感情って結構誰でも持っていると思うし、私もあるんですけど、それを行動に移すのが愛で、私はできないなという考えで最終的に落ち着きました。。だからそれをできてしまうのが驚いたし、根本的な感情でみれば同じ部分もあるし、愛は強く振舞っていますけど、自分がどこにいるかとかすごく気にして動いているしそれでどんどん追い詰められて自分も動けなくなっていくみたいな。そう考えたら高校生というのもありますが、あの時特有の自分の居場所を模索するような、そういう時期は誰にでもあると思いました。
ーー改めて、映画全体の見所と愛の見所をお願いします。
全体的な見どころは「こういう話」って一言では言えないんですけど、欲求だったり自分の守りたいものとか「こうしたい」みたいなのが、どんどん反射していって「こうなるの?」っていうような展開に繋がっていくので、ヒリヒリした気持ちも楽しみつつ見て頂けたらと思います。
私が演じた愛は、今までやったことがないような、一言でいうとすごく面白い子だったので、「愛すごいな」って思って頂けると思いますし、意外と愛に共感して下さる方が多くてびっくりしました。こういうこともあるよねって思ってもらえることもあると思うので、愛を通してこの世界を見てもらえたら面白いんじゃないかなと思います。
ーーこの作品で山田さんが変化した部分はありますか?
変化かわからないですけど、今回地方にずっと泊まり込みだったっていうこともあって、あんまり役が抜けなくて。いつもは役を引きずることはないんですが、今回は珍しくそうなってしまいました。撮休の時にとても疲れていて、ホテルで一日寝ていたいと思っていたんですけど、部屋の中にこもっていたら頭がおかしくなりそうだなと思って、レンタサイクルを利用して足利を駆け回っていました(笑)。
ーー今後こうしていきたいなど野望は?
本当にこの仕事を続けていくこと自体が難しいし、モチベーションもそうですし、実力がないと無理だなって思っているんですが、すごくお芝居が好きでやれているのでこれからもずっと好きでいたいです。好きだったらもっともっと!っていうのが絶対に出てきて、もっと良くなると思っていて、まだまだなのでそこを色々な役を演じながら成長していきたいなと思っています。
ーーこんな役をやりたいなどありますか?
やはりまだ学生の役が多くて、20歳になったので、お医者さんや警察官などお仕事の役をやってみたいです。
あらすじ
成績もよくて、明るくて目立つタイプの愛は、同じクラスの“たとえ”にずっと片思いをしている。 ひっそりとした佇まいで寡黙なタイプだけど、聡明さと、どことなく謎めいた影を持つたとえの魅力は、 愛だけが知っていた。 そう思っていたある日、彼には「秘密の恋人」がいることを知る。 それが病気がちで目立たない美雪だとわかった時、いいようのない悔しさと心が張り裂けそうな想いが彼女を動かした─。 「もう、爆発しそう─」 愛は美雪に近づいていく。誰も、想像しなかったカタチで・・・。
映画『ひらいて』
10月22日(金)全国ロードショー
配給:ショウゲート
©綿矢りさ・新潮社/「ひらいて」製作委員会
公式サイト http://hiraite-movie.com/
Twitter https://twitter.com/hiraite_movie
Instagram https://www.instagram.com/hiraite_movie/
☆山田杏奈
公式プロフィール https://www.amuse.co.jp/artist/A8357/
Twitter https://twitter.com/anna0108yamada
Instagram https://www.instagram.com/anna_yamada_/
取材 マンボウ北川
撮影・編集 記者J