2022.08.29 upload
3姉妹の次女をリアルに演じた田中美晴に要注目!映画『とおいらいめい』公開!!
多数の映画、CMに出演し日仏合作ショートムービー『MINORI』出演でフランスでも話題となった田中美晴が主演する映画『とおいらいめい』が公開中だ。隕石が激突して地球滅亡となる直前の世界。父の納骨で再び集合した姉2人と腹違いの妹が、共に死が訪れるまでの間の家族としての気持ちの変化を描いた本作で、ちょっとやんちゃな次女・花音を演じた田中にインタビューができたのでご紹介する。
ーーどのようにして役が決まりましたか?
オーディションで今回の役が決まりました。
ーーオーディションのときの決め手みたいなものは何かありましたか?
直接監督から聞いたんですけど、たまたま長女役の吹越ともみさんと同じ回のオーディションで隣にいたんです。で、多分その時から似たもの同士というか、ちょっと何かを感じてくれたようで、何回かお芝居したんですけど、毎回吹越さんとペアを組んでやりました。で、その結果、2人して合格になったようで、すごく嬉しかったです。
ーー撮影の時の印象に残っているようなことは?
やっぱり12分長回しのシーンはすごく印象に残っています。“最初の一言”と“最後の音ちゃん(髙石あかり)の言葉”までの間はお任せみたいな感じで、今まであまりお任せされたことがなかったので緊張しました。しかも夕日の関係もあって一発勝負みたいな形だったのでみんなドキドキしてました。新型コロナが酷くなる前だったというのもあって、出演者、スタッフ共同で寝食共にしていたので、ファミリー感というか、いろいろ絆ができていたのでうまくいきました。
ーーちなみに長女と次女は一緒に暮らしてたわけではないんですか?
違います。久々に合流しておうちを訪ねるっていう設定で、みんな久々の再会という設定でした。
ーー衣装の管理が大変だったとか?
今回、衣装が自己管理でそれも初体験でした。何月何日の設定だから、この服とこの靴みたいに台本に書いていたのが印象的でした。
ーー特別記憶に残っている衣装とかありますか?
用意して頂いた黄色い小さなポーチみたいなバッグをいつも身に付けてるんですけど、なんか子供みたいで可愛いなと思ってました(笑)。監督の花音のイメージってこういうのなんだって思ったりしました。
ーー花音役のポイントとみどころをお願いします。
私が演じた花音は、姉妹のことをすごく愛しているし必要としているけど、表面上にはそれを出すのが嫌というか、うまく出せないコかなと思っていて、そういう人って多いんじゃないかなと。なので、意外と共感してもらえるのかなって思ったりします。最後まであきらめずに妹にもお姉ちゃんにも関わっていくので、そこが花音のチャームポイントだと思ってます。
ーーお姉さんはある程度仕切らなきゃいけないみたいな感じを出していましたが、花音はその辺全くなかったような…
ないですけど、久々に再会して長女と三女との距離感をどうにかしたいと思っているはずで、そう思ってるからこそ動いてるけど、それをあからさまに見せるのが嫌いで、どうでもいいよみたいな感じに対応してるというか、はたから見たら適当に見えるけど結構考えてるコなのかなと私は思ってます。
ーーあと小学校時代の同級生も出てきたりするのがポイントなのかなと思いました。その辺はどうですか?
同級生(相馬良平役・ミネオショウ)は、“もともと仲良かったとか昔付き合ってたとか何かがあるわけではない同級生”だって監督に言われていて、どちらかというと、世紀末っていう環境と姉妹とうまくやりたいけどうまくいかないっていう環境でモヤモヤしている時の唯一の落ち着ける存在が良平っていう同級生なのかなって思います。良平のような存在がいなかったら発狂していたかもしれないです。一人で海で黄昏て困ってただろうなあって思います。
ーーでは映画全体の見所もお願いします。
世紀末って想像するともっと人同士が争ってたりとか、そんな印象がけっこう強かったんですけど、この作品はそういうことではなくて、未来の結果は受け入れつつも、受け入れた上でどう生きるか、どう誰と過ごすかっていう物語なんじゃないかなと。そこのゆったりした空間と一緒に景色もすごく綺麗なのが魅力的なのかなと思ってます。そこを見て欲しいのと、あとは長回しのシーンもすごく綺麗なので、劇場の大きいスクリーンで見て頂けたらなと思ってます。あとは、家族にスポットが当たっているので、これを見て頂いて自分の家族だったり、家族じゃなくても周りの大切な人とかに、もっと連絡を取ってみようかとか思うようになってくれたら嬉しいです。
ーー近況とか今後の予定とか、あるいは今後の野望とかあれば教えていただきたいです
お仕事だと秋口に舞台が控えているのと、来年は映画が3、4本ぐらい上映される予定です。撮影は全部終わっていて、近況としては中国語を勉強していて、中国語を活かした仕事とかもできたらなというのが密かな野望ですね。実は台湾留学を考えています。一応マネージャーさんには許可を取ったんですけど、何かが起きなければ、今年の冬とかに飛び立とうかなと思っています。
ーー 何が目的で台湾留学をされるんですか?
人生経験として留学してみたかったのに、10代の時から芸能の仕事を始めたものだから長期間日本にいないと大事な仕事を逃すんじゃないかという思いが強くて、ずっと挑戦してこなかったので改めてやってみたいっていうのがひとつ。それとお芝居以外の強みが欲しいと思ったんですね。異国の現場とかも1回体験した上で日本に戻ってきたらまた変わるだろうなと思うので、挑戦したいと思っています。これが野望です!
ーーありがとうございました。
あらすじ
彗星の衝突により人類の滅亡が数ヶ月後に迫った2020年。小学生だった1999年にノストラダムスの予言を信じ、家出をした長女・絢音と次女・花音と、その後生まれた腹違いの妹・音が、初めて一緒に生活することになる。
絢音は、彗星の衝突を前にシェルターの個室の設計を担当しており、暴力によるシェルター強奪の危険と隣り合わせの日々。花音は、帰郷を機に、妻とうまくいっていない妻子持ちの小学校の同級生・良平と再会。音は、未成年ながらひょんなことから飲み会サークルと出会い、飲んだ帰りに花音が良平にキスするのを目撃。
互いに踏み込めず、すれ違う三姉妹は、世界の終わりを前に、本当の家族になれるのか。
出演:
髙石あかり 吹越ともみ 田中美晴
ミネオショウ 大須みづほ 森徠夢 武井美優
藤田健彦 しゅはまはるみ
企画・製作・配給:ルネシネマ
監督・脚本:大橋隆行
原作:とおいらいめい(2004年上演舞台)
2022年/日本/シネマスコープ/ステレオ/150分 ©ルネシネマ
公式サイト: https://runecinema.com/tooiraimei/
Twitter: https://twitter.com/tooiraimei
Facebook: https://www.facebook.com/rune.tooiraimei/
池袋シネマ・ロサ
8月27(土)~9月9日(金)19:45~
9月10(土)~9月23日(金)レイトショー上映時間未定
☆田中美晴(Tanaka Miharu)
1992年12月25日生まれ。埼玉県出身。
2005年デビュー。2019年に制作された、日仏合作ショートムービー『MINORI』にミノリ役で出演し、フランスで話題に。本年1月公開の『フタリノセカイ』、2月公開の『Be Here Now』に出演。その他、ヒロイン役で出演する待機作品あり。「京成スカイライナー」、「三菱電機」、「小林製薬・キュアレア」のCMにも出演している。
公式プロフィール https://www.gristoffice.com/tanaka-miharu
Twitter https://twitter.com/miharu_tanakayo
Instagram https://www.instagram.com/tnk_miharu/
取材 マンボウ北川
撮影・文 記者J