2023.11.17 upload

今旬女優・伊礼姫奈が“義足のモデル”を熱演!『シンデレラガール』いよいよ公開!

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ドラマ&劇場版『推しが武道館にいってくれたら死ぬ』やCM「JTB いよいよ、海外旅行はじまる。」等、多数の作品でその実力を発揮し今旬女優の伊礼姫奈が主演する映画『シンデレラガール』が公開間近だ。この映画は大阪2児放置死事件を基にした『子宮に沈める』(13)、フェイクニュースによって自殺に追い込まれる少女とメディアの過熱報道による現代社会の歪みを描いた『飢えたライオン』(17)など、誰もが被害者にも加害者にもなりうる世界を容赦なく描き、問題作を発表し続けてきた緒方貴臣監督の最新作。進行性筋ジストロフィー(PMD)と診断されたモデルでもある森山風歩らの監修の元、「義足は障がいの象徴」とネガティブに捉えていた主人公の義足のモデル(役・伊礼姫奈)やそのマネージャー(役・辻千恵)が、ポジティブに捉えられるようになるまでの心の変化が描かれている。足を失った“義足のモデル”音羽を演じた伊礼に役作りや現場での様子などインタビューができたのでご紹介する。

ーーお名前は芸名ですか?名前の由来を教えて下さい。
苗字は芸名です。おばあちゃんの旧姓が伊礼(いれい)で、実在する沖縄の苗字です。

ーー今回の映画はオーディションと伺いましたが、オーディションの時の印象を教えて下さい。
とても緊張しました。「もうちょっと上手く自分を出せたな」って悔しく思いながら帰ったのを覚えています。オーディションの手応えは正直なかったのですが、自分自身でも音羽の役についてしっかり考えて臨んだので、決まったと聞いた時はすごく嬉しかったし、もっと頑張らなきゃなって思いました。

ーー緒方貴臣監督さんから「ここが決め手だった」というのは聞いていますか?
音羽は気の強い芯のある女のコなのですが、そんな部分が音羽と重なると言って頂けました。

ーーオーディションはいつ頃でしたか?
2022年の9月…10月頃だったと思います。その後、11月に撮影しました。

ーー撮影までに事前に準備はされましたか?
知識がないまま撮影するのはダメだなと思って、実際に義足を使用している方のお話を伺う時間を頂いたり、自分で調べたり、疑似体験できるものは極力体験したり、事前の準備は一生懸命やりました。他の作品とはまた違った責任を感じていました。「義足って色々と大変なのかな…」と私も思っていたのですが、お話を伺うと私たちと変わりない日常生活を送っていらっしゃって、階段の上り降りもできるし、普通にお風呂も入れる。本当に生活の一部なんだなと思いました。

ーー座って義足をつけるシーンの撮影の時、自分の足はどうなっていたんですか?
折りたたんでいました。他のシーンでは、実際と同じように、テーピングをぐるぐる巻いて、その上から靴下とかを履いてるので全然見えないですけど、足は全部固定して動かないようにしてました。歩くときは松葉杖も使うので、腹筋とか全身の筋肉を使いましたね。そういった面では意外と大変なところが多かったかもしれないです。

ーー撮影の時に気をつけたことや意識したことはありましたか?
学校で上履きに履き替える際、義足の方は、足を曲げられなくてしゃがめないんです。固定されているので、しゃがんで物を取るのがやりにくいそうです。細かく見るとちょっとずつ他の子とは違うのがわかります。イスに座るときも義足の方から座らないとか、ちょこちょこ意識をして気をつけたところがあります。「あまり義足を不自然に表現することをしたくない」と緒方監督が仰っていたので“極力意識しない”“見せる演出をしない”というのをこの映画ではこだわりました。実際にお話を聞いて、知識を得て、撮影の時は極力その情報を忘れて、というように撮影しました。リアルに義足の方なら気づく小さな変化ですが、義足の方も普通に生活してるということが、この映画にはよく出てるなと思います。

ーー特に撮影で印象に残ってることはありますか?
長回しで撮影するというのがすごく緒方監督らしいなと。だからこそ、日常生活を切り取ったような作品になっているんだと思いました。撮影に入って、こんなにワンテイク目でOKになるんだってビックリしましたが、ちょっと緊張感がありつつも楽しさだったりとか、その場で生まれるものが大きかったです。

ーー各シーンのカット数も他の作品の撮影とは違った感じなんですか?
他の作品だと長いシーンで数10カット撮る時もあるので、それに比べると全然少ないんです。多くて3カットとかでした。一瞬でした(笑)。

ーー共演者の方とはいかがでしたか?
撮影日数が短いというのもあって、コミュニケーションをとる時間が少なかったのですが、マネージャー・唯役の辻千恵さんは「ここどう思う?」や「こういう風にしてみたいんだけどいいかな?」ってよく話しかけて下さったり、空いた時間も距離が深まりすぎない程度にお話しして下さったり、すごく優しい方でした!

ーー医師の重樹さんとはいい雰囲気になるのかなと思ったら、びっくりしちゃいましたね。
私も最初台本を読んだ時に「ここでこうなるんだ」って思いました。でも、それもリアルというか「何があるかわからないね」っていうメッセージが込められてるんだと思いました。

ーー音羽役の見どころを教えて下さい。
音羽の見どころは、大きな成長の姿かなと思います。いろんな経験だったり、大変なことを乗り越えての成長ももちろんあるんですが、音羽自身が高校生として生きていく中で、すごく成長した過程が丁寧に描かれているので、そういった姿を観て、皆さんの、勇気だったり、前を進むきっかけになったら嬉しいなって思います。私自身も音羽を演じながらたくさん勇気をもらったので、それが皆さんに伝わったら嬉しいなって思います。

ーー映画全体の見どころを教えて下さい。
すごく緊張感があるというか、日常生活を切り取ったようなリアルさだったり…。最後の終わり方も緒方監督らしさがすごく出てる映画でもあるし、ところどころ暗転するタイミングでいろんなことを感じ取れるんじゃないかなと思います。私も今回のような作品に参加するのは初めてだったので、他の作品とはまた違ったテイストの仕上がりになっているんじゃないかなと思ってます。

ーー今後の野望があれば教えてください。
女優さんを続けていきたいと思っています。その中でも“こういう作品”に出たいという目標だったりとか、将来の理想の女優さん像はありますが、本当に大きなくくりで言うと、この仕事を続けるのが私の夢です。

ーー女優ということですね。アイドルはやらない?
大丈夫です(笑)。歌が苦手なもので…。ダンスも他の人よりも下手っぴかもしれないので(笑)。唯一、私に残ったのがお芝居です。

ーーご活躍をこれからも応援しています。
ありがとうございます。頑張ります。

ーーありがとうございました。

 

あらすじ
12歳の時に病気で片脚を切断した音羽。その後も入退院を繰り返し、中学校の卒業式にも参加できなかった。そんな音羽のために、クラスメイトたちがサイプライズの卒業式を病院の屋上でして、その動画がSNSで話題になり、音羽にモデルのオファーが舞い込む。義足の女子高校生モデルという特異性もあり、一時的に注目されるも、その後のモデルとしての仕事は義足を隠したものばかりだった。
一方、マネージャー・唯は、音羽と一緒に義足のファッションブランドで「義足を障がいの象徴でなく、個性として捉えてほしい」という理念を聞き、心を動かされる。義足をもっと押し出していこうと決める二人。やがてファッションショーに出演できるチャンスがやってくるが…

 

☆映画『シンデレラガール』11月18日(土)より新宿K’s cinemaにて連日正午からほか全国順次公開
伊礼姫奈
辻千恵 泉マリン 太田将熙 輝有子 佐月絵美 三原羽衣 田口音羽
筒井真理子

監督:緒方貴臣
脚本:脇坂豊、緒方貴臣
撮影監督:根岸憲一
音楽:田中マコト、菱野洋平(WALL)
義足監修:臼井二美男
プロデューサー:榎本桜、緒方貴臣、塩月隆史、 杉山晴香、夏原健、森山風歩
製作:paranoidkitchen、リアルメーカーズ、ラフター
配給:ミカタ・エンタテインメント

2023年/日本/ カラー/16:9/5.1ch/61分
(C)2023映画『シンデレラガール』製作委員会

公式サイト:https://cinderella-girl.paranoidkitchen.com/
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/C_G_2023
公式Facebook:https://www.facebook.com/c.g.movie2023/

 

 

☆伊礼姫奈
2006年2月7日生まれ。群馬県出身。

4歳から女優活動をスタート。主な出演作にNHK「とと姉ちゃん」(16)、WOWOW「向こうの果て」(21)、TBS「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(21)、 映画『マイブロークン・マリコ』(22)、『ちひろさん』(23)、朝日放送「推しが武道館にいってくれたら死ぬ」(22)及び劇場版(23)など。2023年11月3日より配信のDMM TVのドラマ「EVOL」でトリプル主演。CM「JTB いよいよ、海外旅行はじまる。」にも出演中。

公式プロフィール https://www.amuse.co.jp/artist/A8442/index.html
Instagram https://www.instagram.com/himena_irei/

 

インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J

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