2024.02.26 upload
余命0年の女のコをクールかつ心温かく見守る女医役を熱演!北原里英「感情移入してもらえる役」
元AKB48で女優として舞台やドラマで活躍、さらに小説家としてデビューしている北原里英が出演する映画『神さま待って!お花が咲くから』が絶賛公開中だ。この映画は小児がんのため2019年1月に12歳の若さで亡くなってしまった少女、森上翔華ちゃんの生き様を様々な協力の元、実写化した作品となっている。作中で北原は主人公・翔華ちゃんの主治医役を務め、揺れ動く“医者の気持ち”と“家族の気持ち”を切実に快演した。そんな北原にインタビューができたのでご紹介したい。
ーー今回の映画はどのような形で出演されることになりましたか?
お話を頂きました。台本を初めて読んだ時からすごく素敵だったので、参加させて頂きました。
ーー撮影はいつ頃でしたか?
2022年の夏に広島の福山で撮影して、秋に北関東で2度目の撮影がありました。
ーーお話を頂いたときの感想はいかがでしたか?
初めて台本を読んだ時から何度読んでも涙が出てしまうストーリーなのですが、“お涙頂戴”というワケでなく前向きなお話だから、すごく素敵だなと思いました。自分が演じた脇坂和美役にも共感できる部分が多く、医者としては淡々と患者さんの死と向き合わないといけない気持ちもわかるし、だけど本当は救いたいという気持ちもあることもわかるので、ストーリー的にも役的にも寄り添える作品だなと。
ーー撮影時、特に印象に残っていることはありましたか?
一番印象に残っているシーンは、診察室でお母さん(森上好江役・渡辺梓)が泣き崩れるシーン。私自身も大人になってて親の気持ちがわかってしまうというか、自分が病気になったらどうしようというよりも、自分の家族が病気になったらどうしようっていう年齢になってしまったので、お母さんとのシーンが一番辛くて印象に残ってます。
ーー主演の新倉聖菜(森上翔華役)ちゃん。共演してみていかがでしたか?
撮影時は子供特有の華奢さで「子供だ!」って思ったんですけど、つい最近X(旧Twitter)で見たらすごく大人になっていて、子供は成長が早いなとすごくびっくりしましたね。
ーー森上翔華ちゃんのお友達(野沢さん役・上村佳里奈)に関してはどうですか?
お芝居をする時に難しく考えちゃうところがありましたが、一緒に演じていてまっすぐ向かってきてくれるのがすごく嬉しいし羨ましくて心が動かされました。特に野沢さんはより辛いシーンだったので、心にぐっときましたね。
ーー改めて役柄の見どころと、映画全体の見どころをお願いします。
自分自身が明るいこともあって、クールな役にいつか挑戦してみたいなと思っていたので、今回クールなだけではないですけれども、挑戦できてすごく嬉しかったです。感情移入してもらえる役ですごくいい役を頂いたなと思っています。私の心が溶けていく感じが見ている方に伝わったらいいなと。映画の見どころとしては、実際に子供が亡くなってしまう話ではあるので、一見悲しい話っぽいんですけれども、すごく前向きなお話なので、観た方の生きるパワーの源になったらいいなと思います。見終わった時にはすごくあったかい気持ちになれちゃう映画です。
ーー福山では観光できましたか?
福山には半日くらいしか滞在していなくて、今回のロケでは思い出が作れなかったんですけれども、プライベートでは福山にはけっこう行っていて、ゆかりがあります。すごく仲のいい友達が福山にいるのと、夫が仕事で関わっている場所が福山にあって、年に2回くらい福山に遊びに行ってるんです。もともと大好きだった場所で映画を撮れるっていうことで嬉しかったですね。福山はご飯食べるところも多いですし、多分夜も楽しい街だと思うので、遊びたかったですけどね…。
ーー映画の最後に“続く”って出ますよね。これはなんでしょう?
それはね、とめぞう(企画・プロデューサー)さんが説明できます。
とめぞう)映画自体は翔華ちゃんという女のコがみんなを元気にしたいという気持ちで生きてきたことを題材としています。観終わったら、今度は観た人が家に帰って翔華ちゃんの役割として、皆に笑顔を伝えて欲しい。だから“続く”は映画を観た人が主人公の映像を、それぞれ作ってくださいというものになっています。
そこで終わりじゃないっていうことですね。実際にパート2があるワケではなく、映画を観て受け取ったものを持って、観た方自身が自分の人生を歩んでいこうねという意味の“続く”でした。
ーー特に言っておきたいことはありますか?
本当に聖菜ちゃん自身が翔華ちゃんみたいに真っ直ぐだったので、映画とリンクしていて素敵だなと思いました。聖菜ちゃん自身もどんどん大人になっていっちゃうので、聖菜ちゃんの一瞬を切り取った映画でもあるのかなと。そういう意味でもすごく儚くて貴重な瞬間を切り取った映画になったなと思います。素晴らしい作品なので、是非映画館に足を運んで欲しいなと思うのですが、できたら親子で観に来て欲しいですね。夏休みの無料上映のような形であったり、いろんな形でこの映画がひろまっていったらいいなと思います。
ーーありがとうございます。
▼あらすじ
「姓は森上、名は翔華。人呼んで、余命0年の翔華と発します」
小児がんで幼いころから入退院を繰り返している森上翔華、11歳。“余命0年”を自称しながらも、いつも元気いっぱいで笑顔を絶やさない彼女は、病院の人気者。年の離れた大親友・源さんから教わった昭和ギャグや、昭和アイドルのダンスで、いつも周囲を笑顔にする存在だ。
「やりたいことは全部やらせてあげたほうがいい」
担当の小児科医・脇坂のすすめで、6年生の1学期から再び学校に通えることになった翔華は、1年ぶりに退院し、父の弘典、母の好江ら愛する家族が待つわが家へ。しかし、新学期への期待に胸を膨らませる翔華を待っていたのは、自信なし・気力なしで登校拒否寸前の気弱な新人教師・美月。そして、翔華をうるさいと迷惑がる野沢さんとその取り巻きたち。野沢さんは、中学受験で医学部のある附属校を目指していた。その上、幼馴染で大親友の夢空(むく)も、以前より笑顔が減っているような…。
「病院より学校のほうがヤバいわ。笑顔が足りん気がするんよ」
入院中、ベトナム人研修生の看護師ガーちゃんに「笑顔は10倍、100倍の薬」(ベトナムの諺)と教えてもらった翔華は、笑顔が足りない人たちを元気にすることを決心。源さんから教えてもらった魔法で奇跡を起こすことに。「奇跡のタイミングは、“奇跡のバラ”が教えてくれる」。そう信じて、魔法の水=朝露で“奇跡のバラ”を育てはじめる。
「ファンタジーじゃ!」
持ち前の明るさとひたむきさで、一人、また一人と問題を抱えた人たちの心に変化をもたらしていく翔華。やがて、その口癖はクラスメートにも広がっていく。生まれて初めての運動会、初めての修学旅行、そして入院中に知り合った少年との淡い初恋…。翔華は、病と闘いながらも日々を「生きる喜び」をかみしめる。だが、再び体調が悪化し、入院することに。残された時間の中で、翔華は“ファンタジーノート”に書き込んだすべての人に奇跡をおこし、その心を救うことができるのか?
そして、彼女の魔法に心を救われた人たちはそのとき何を…?
▼予告
▼映画『神さま待って!お花が咲くから』
新倉聖菜
北原里英 / 布川敏和 渡辺梓
秋本帆華(TEAM SHACHI) 坂本遥奈(TEAM SHACHI) 大関れいか 夢空
城之内正明 とめぞう 小泉光咲(原因は自分にある。)上村佳里奈 / 曽我廼家寛太郎
高畑淳子
竹下景子
企画・プロデュース:とめぞう
監督:松村克弥 脚本:桜風涼(渡辺健一) 音楽:長谷川哲史
主題歌:手嶌葵 「はなまる」 挿入歌:本田美奈子.「1986年のマリリン」 / 麻友 「今日が昨日より、素敵な今日で」
配給:フューレック 配給協力:LUDIQUE
製作:一般社団法人 海と空キネマ 製作協力:株式会社フューレック 翔華ちゃんの映画を成功させる会
©海と空キネマ
公式URL https://kamisama.life/
公式エックス https://twitter.com/kamisama_life
池袋シネマ・ロサほか全国順次公開中!!
▼プロフィール
北原里英
1991年生まれ、愛知県出身。AKB48の第5期生。2015年、NGT48に移籍しキャプテンを務める。2018年4月、NGT48を卒業。卒業後、女優として数々の舞台やドラマに出演。2021年9月、笠原秀幸と結婚。2023年8月、処女作『おかえり、めだか荘』で小説家デビューも果たす。
公式プロフィール https://www.ohtapro.co.jp/talent/kitahararie.html
X(旧Twitter) https://twitter.com/Rie_Kitahara3
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ヘアメイク 熊谷美奈子
スタイリスト 山田 梨乃
インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J