2026.01.20 upload

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知らなかった引き出しがまたひとつ。緑のつなぎが映す吉田美月喜、次のフェーズへ

緑のつなぎに身を包み、屋上のビニールハウスで夢を語る――。
映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』で吉田美月喜が見せたのは、これまでのイメージを静かに更新するような、新しい表情だった。

原作の持つ疾走感と刺激を受け止めながら、毒舌で斜に構えたキャラクターに挑んだ今回の作品。
猫背や視線、間の取り方まで細かく意識し、自分の中にまだ知らなかった引き出しをひとつずつ増やしていったという。

撮影は東海村を中心に行われ、ノスタルジックな風景と即興性の高い芝居が交差する現場に。
南沙良、出口夏希ら同世代キャストとのアドリブの応酬は、演じる楽しさと難しさ、その両方を改めて実感する時間になった。

「まだ止まりたくない」
そう語る彼女が見据えるのは、役としても人としても更新され続ける“次のフェーズ”。

映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』を通して浮かび上がる、吉田美月喜の現在進行形に迫った。

ーー今回の映画は、どのような形で出演することが決まったのでしょうか?

児山隆監督と面談させていただいて決まりました。

ーー監督さんが絞って面接されたような感じで。

会った時に監督曰く、「よかったらぜひやって欲しい」って思ってくれた上で、面談してくれていたみたいです。

ーーオファー的な感じですね。

児山監督とは初めましてでしたが、そのような形かと思います。

ーーいつ頃の撮影ですか?

2024年の10月あたりですね。

ーー場所は東海村で?

そうです。東海村で撮ってましたね。

ーー背景に見えてるのは原発なんですか。

ちょうど原発が見えるところです。3人で夢を語るシーンでもちょうど見えてました。

ーーほぼ東海村での撮影で。あと、渋谷のシーンもありましたね。

東京に出てきたっていうところは渋谷の工事中のところをお借りしました。なかなか入れる場所じゃないので貴重な経験になりました。

ーー撮影の時期はどれくらいでしたか?

10月に1ヶ月弱くらいですね。

ーー東海村は初めてでしたか?

初めてでした。ノスタルジックというか、初めてなのにちょっと懐かしい雰囲気がする場所でした。

ーーロケの思い出はありますか?

学校のシーンが多く、屋上にソファーを持っていくシーンのときに、階段のところに落書きが色々書いてあったのですが、それがすごくいい味を出してるなって思って。お気に入りの場所でした。

ーー撮影時で特に印象的だったことは?

やっぱり屋上にできたビニールハウスを見た時ですね。全然見たことがないものを見ているっていうワクワク感があってみんなでテンション上がりました。“今からこの映画が始まる”というところが印象に残っています。

ーー大変だったことありますか?

大変だったのは、楽しい部分でもあったのですが、今作はアドリブの部分が多くて。監督があんまりカットしないというか、終わってからも長く回してくれる監督だったので自由にできたのですが、そこが難しい部分でもあり。自由にさせてくれる安心感みたいなところもあったりで楽しかったし、でも難しかったところではあるかもしれないですね。

ーー共演した南沙良さんと出口夏希さんの印象はいかがでしたか?

私が、南さんと出口さんに抱いていた印象とか、今まで見てきたキャラクターと、今作でお2人が演じてるキャラクター像があまり見たことないものだったので、どうなっていくのだろうと想像がつかなかったのですが、一緒にやっていく中でお2人とも共通して思ったのが、アドリブの瞬発力がすごいなと感じました。
勉強になったし、私自身もお2人のアドリブに対してアドリブで返すというように、芝居合戦のようで充実感のある撮影期間でした。

ーー例えばどこのシーンがありましたか?

みんなで夢を語るシーンもなかなかアドリブが多かったですし、屋上のシーンもアドリブが何個かあったりもします。

ーー南さんとは以前共演されたことがありましたよね。

『ドラゴン桜』で。その時は全校集会のシーンの一日だけだったので、ご挨拶したぐらいでちゃんとお話もできなかったですが。出口さんは完全に初めましてでした。

ーー他の共演者の方はどうでしたか?

お会いできてない方、私は多かったりして。
一緒によくお芝居した方だと、羽村仁成くんとか、後輩の男の子ですね。
私は基本、朴と美流紅と3人でいるシーンが多かったので、なかなか珍しい1対1で話すシーンがある異性っていうところで、もちろんそこに恋愛感情というものはないんですけど、女子と話してるのとはちょっと違うような、ちょっと先輩っぽい感じとか。そこは演じる上で意識した部分でもありましたね。

ーー見どころを教えてください。

今回の役は演じる上でちょっと意識した部分が多くて、毒舌で、斜に構えてるようなキャラクターなので、猫背にしてみたり、喋り方、目線とかを意識したので、そこはぜひ観ていただきたいです。
お気に入りのシーンは、初めて3人で集まった時に、「私(同好会に)入るなんて言ってないし」みたいな。美流紅に「お前好きな漫画教えろよ」って言って、「ザ・ワールド・イズ・マイン」っていう、セリフの掛け合いのところが、岩隈が仲間に加わったようなシーンではあるので、そこはすごく演じていても楽しかったし、ぜひ見ていただきたいお気に入りのシーンです。

ーー映画全体の見どころポイント

原作を読んだ時から感じたことがあって、すごく疾走感があるし、刺激的なことが書いてあったりするんですけど、普段自分ができないことだからこその刺激がすごく面白い作品だなという風に思っています。そして、映像化されることによって、文章だけじゃない人間味みたいなのが出てきて、この作品パンチ効いてるなって思うので、お気に入りの部分ですね。

ーータイトルだけ見た時にはもうちょっと明るいのかなと。オール・グリーンズっていうのはジャージのことじゃないですよね?

作業着の緑とビニールハウス、3人とも、緑色のつなぎを着て作業してるとか、そういうところです。

ーー緑色はなかなか鮮明だったので。

南さんと出口さんが、あんな緑のつなぎを着るなんて、今後きっとないんだろうなとか思いました。みんな着こなしにも個性が出ていたりとか、そういうところも好きです。

ーー新年の抱負など頂けますか?

新年の抱負は、体調管理をちゃんとしようと改めて思いましたね。
今まで学生の時のノリで、体調崩したぐらいだと別にどうにでもなるみたいな感じでしたけど、ちゃんと自分の体調管理も女優としての責任だし、何かあったら周りに迷惑をかけちゃうことになっちゃったりもするので、そういう無駄な心配をかけないために、ちゃんと体調を整えて、万全の状態で作品に全力で挑めるように、もっと食事の管理とかもやっていけたらいいなと思っています。だから、料理も作ってみたいっていう… 料理を頑張るのが目標です。栄養を学びたいです。

ーー今後の目標とか野望があれば。

今回『万事快調』で今までにないキャラクターを演じて、すごく勉強になったし、私自身も色々考えましたし、やっぱり楽しかったんですよね。1個自分の知らない引き出しが増えたような気がして。だから今後も自分の知らないキャラクターにどんどん出会って、その中で、自分の演技としても人としても、いろんな人生の見方だったり俳優で言うと演じ方を色々知っていけたらいけたらいいなと思っています。

ーー俳優活動以外のことで、何か考えてることがあったりするんですか?

正直あんまりないです。今とても楽しくて、もちろん大変なことも悔しい思いもすることもたくさんありますけど、でも、今このお仕事をさせていただいているっていうことが嬉しいし、なかなかできないことだと思っています。だから、これからもどんどん自分を磨き続けられるように、それこそ習い事とかも何か仕事に繋がればいいなとか。大体考えることが全部仕事を中心に考えてしまっているので、今はまだ止まりたくない、頑張ろうって思えるモチベーションではあります。

ーー基本的に、今後ずっと俳優としてっていう印象が強いですか?

いや、真面目に言うと、正直どうなるかわかんないですけど。でも、もし私がまだ健康的に続けられて、“吉田美月喜”にやって欲しいって思ってもらえていたら、将来続けたいと思っていますね。そう思って続けられるように、ちょっとずつ皆さんの目の前にお届けできるようになっていればいいなって思います。

ーー特にこんな役を絶対やりたいみたいなのがあったりしますか?

それこそやったことない役って言うと、サイコパスなキャラクターとかあんまりやったことがないのでそこはいつか挑戦してみたいです(笑)。

ーーありがとうございました。

 

▼あらすじ
ラッパーを夢見ながらも、学校にも家にも居場所を見いだせず鬱屈とした日々を送る朴秀美(南沙良)。
陸上部のエースで社交的スクールカースト上位に属しながらも、家庭では問題を抱えている映画好きの矢口美流紅(出口夏希)。
未来が見えない町で暮らすどん詰まりの日々の中、朴秀美が地元のラッパー佐藤(金子大地)の家で〇〇〇〇を手に入れる。その出来事をきっかけに、同級生で漫画に詳しい毒舌キャラ岩隈真子(吉田美月喜)、岩隈の後輩で漫画オタクの藤木漢(羽村仁成)らを仲間に引き入れ、同好会「オール・グリーンズ」を結成、〇〇〇〇の栽培に乗り出す。
人生を諦めるのはまだ早い!自分たちの夢をかなえるために、この町を出ていくには、一攫千金を狙うしかない!
そして、学校の屋上で、禁断の課外活動がはじまる

▼予告

▼作品概要
◎タイトル:『万事快調〈オール・グリーンズ〉』
◎原作:波木銅「万事快調〈オール・グリーンズ〉」(文春文庫)
◎監督・脚本・編集:児山隆
◎出演:南沙良 出口夏希 / 吉田美月喜 羽村仁成 黒崎煌代/ 金子大地
◎主題歌:NIKO NIKO TAN TAN 「Stranger」 (ビクターエンタテインメント/Getting Better)
◎公開日:2026 年1 月16 日 新宿ピカデリー他全国公開
◎配給:カルチュア・パブリッシャーズ
◎コピーライト:©2026「万事快調」製作委員会

■公式サイト https://www.culture-pub.jp/allgreens/
■インスタ https://www.instagram.com/allgreens_movie/
■X https://x.com/allgreens_movie
◎推奨ハッシュタグ:#万事快調 #オールグリーンズ

 

☆2026年1月16日 新宿ピカデリー他 全国公開

 

☆吉田美月喜
公式プロフィール https://www.stardust.co.jp/talent/section2/yoshidamizuki/
Instagram https://www.instagram.com/mizukiyoshida_official/

 

 

ヘアメイク 田中陽子(Yoko Tanaka)
スタイリスト 有本祐輔(7回の裏)

 

インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J

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記者J

地球上すべての美しい女神を求め東奔西走。今でいう推し活をむかーしから実践していた漢

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