2023.09.02 upload

今までにない役柄に挑戦!岡崎紗絵、笑顔を封じて快演!!

Actress

ORIGINAL ENTRY
View 12,000

人気ファッション誌『Ray』専属モデルで、昨年放送の『花嫁未満エスケープ』ではテレビドラマ初主演を果たし、モデル・女優として絶大な人気を誇る岡崎紗絵が出演する映画『緑のざわめき』が公開された。第18回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門に正式出品された、福岡、佐賀を舞台に、3人の異母姉妹が織りなす物語を描いた本作。新鋭・夏都愛未監督が、大江健三郎や中上健次の文學にインスパイアされ、葉脈と血の繋がり、ファミリーツリー、性と聖の繋がりをテーマに描くオリジナル作品。3人の異母姉妹に、元カレ、女子会メンバーらが交わり、物語は思いもよらない方向へと進んでいく…。そんな登場人物のなかでも異彩を放つ、松井玲奈演じる異母姉をストーカーする菜穂子を演じた岡崎。どんな気持ちでこの役に挑んだのか、ご本人に詳しくお聞きすることができたのでご紹介する。

ーー今回の映画にはどのように出演が決まりましたか?
オファーをいただいて作品に携わることになりました。

ーー監督さんはご存知だったんですか?
今回のチームは、初めましてでした。プロデューサーも夏都愛未監督もそうですね。

ーーオファーの理由みたいなのがあったりするんですか?
私自身、理由は詳しくはわからないのですが、スタッフの方々が私の過去の作品を観てくださっていたみたいで、特に出演していた『ナイトドクター』を観てっというお声を頂きました。この作品の役とは役柄が全然違うんですけどね。ですが、そんな風なお話はお聞きしました。

ーー台本をご覧になって、役柄的に大胆というか、不思議なことをされる役だったんですが、その辺は入る前の心境はどうだったんですか?
今までにない役だったので、まず第一に「挑戦だな」と思ったのと、とても難しい役だなと思いました。心の動きが本当に繊細で、他の役それぞれに思いも違っているので、そんな役への寄り添い方というのをすごく考えながら演技しました。私も生まれてきてしまう疑問などがあったので、そういうところは夏都監督に聞いて撮影に臨めて、良かったですし、夏都監督に聞いて話し合って出てくることもたくさんあったので、ありがたかったです。

ーーほぼ九州で撮影でしたか。
そうですね。佐賀と福岡です。

ーーロケ地で特に印象に残っているところはありますか。
ラストシーンの海の前の大きい鳥居があって、木が生い茂って一本道がある所です。そこがすごく印象的でした。本当にキレイでしたし、また行ってみたくなる土地でしたね。本当に素敵でした。

ーーあの鳥居は映画のために作ったものじゃなく?
映画のために用意したものではないと思いますよ!

ーー3姉妹で揃うシーンはすごく印象的でしたね。共演者の方では、特にありますか?
共演者の松井玲奈さんも倉島颯良ちゃんも初めましてだったんですけど、すごく2人とも本当に柔らかい雰囲気で、現場ではいい空気が生まれているなと感じました。ですが、3人で会うシーンは少なかったので、会うこと自体貴重でした。作品の中でもそんなに仲良くワイワイ喋る感じでもない雰囲気があるので、コミュニケーションを取りすぎなくてもいいかなっていう…。この作品に関しては、そんな風に思いましたし、特にお姉ちゃん役の松井さんと対峙するシーンが多かったんですが、本当に醸し出る神秘性がすごくあってミステリアスで、知れば知るほどもっと知りたくなるような方だったので、菜穂子が思ってる憧れの対象というのはすごく理解ができるなと思いました。

ーー菜穂子役のみどころを岡崎さんの言葉で教えて頂けますか?
まず、菜穂子はつかみようのない女の子なんです。そもそもストーカーっていう言葉が前にきてしまうと、内にこもったあまり人との関わりもないような人みたいなイメージができてしまうかもしれないですけど、彼女の周りにはちゃんとコミュニティがあって、そこでうまくやろうとしている菜穂子の顔もあるんです。でも、一人になるとお姉ちゃんを調べてしまったりするような顔があって、それは本当はみんな持ってる気持ちで一番人間味があるなと思いました。目的の為には意外と手段を選ばないで大胆に飛び込んでいく。そこにちょっとした“人からの見え方”とか“やめといたほうがいいかも”っていう気持ちがあると起こせない行動をしてるので、知りたいと思うところには真っ直ぐなところとか、すごくピュアな面も持っているなと感じました。

ーーその行動力はどこから発生するのかなとちょっと思いますが…。
お姉ちゃんへの憧れと嫉妬心。そこにはやっぱりお姉ちゃんっていうのが第一にある。自分の人生の中でずっと頭の片隅にあったことだから、それが大きくなって膨らんできてしまってるんですね。でも、人間らしいとは思います。それが終始全部あらわになってるだけだと思います。

ーーあと映画全体的なポイントというかみどころはいかがですか?
それぞれに傷とまでは言わないかもしれないけど、心に負っているものがみんな三者三様あって、それは大人になってやっとこれは自分にとってすごく大きなことで傷として思っていたんだとか知ることって多分あったりすると思うんですけど、思うものがやっぱりそれぞれにあります。3人の異母姉妹は、それぞれにちょっとした生活のコンプレックスみたいなのもあって、そこが、あんまり声を大にして、人に相談できたり言えるものでもなかったりする繊細さがあって、そこでの心の動きがそれぞれ細やかに描かれている作品だなと思います。本当に感じ方は観る方のそれぞれだし、どの役にスポットを当てて観るか、また感じ方などが変わってくる作品だなって思います。

ーー今回演じたストーカーのような気持ちとご自身の感覚の違いは?
お姉ちゃんにあそこまで強烈な憧れはなかなか抱かないです。でも映画でお姉ちゃんへの憧れだけで突っ走って動いていた自分に突然に妹がいるっていう事実を知って、衝撃もすごいありましたし、絶対嫉妬すると思うんですよ。憧れがプラスされているから、そこにもっとすごい嫉妬が生まれてしまうんですけど、自分も血がつながっているんだって思ってからは、菜穂子の(妹の)杏奈ちゃんに対する気持ちも変わっていったりするので、複雑な感じというのがすごく理解できると思いました。

ーーロケ地の佐賀と福岡でどこか行った所があれば教えてください。
撮影の空き時間に佐賀で温泉に一人で行きました。有名な温泉があって外観が『千と千尋の神隠し』みたいな世界観のすっごい古くからある温泉でいい感じでした! 福岡ではご当地のラーメンを食べられたので良かったです。空き時間も地方ならではのことをして楽しんでました。

ーーやっぱり違いますか?ラーメン。
違いますね(笑)。豚骨ラーメン。あんまり豚骨ラーメンは東京では食べないんですけど、やっぱ福岡だと食べたくなりますね。替え玉はできなかったですが(笑)。

ーー今後の野望やこれからの目標はありますか?
この作品に携わって、改めて“作品を作る”ってこういうことだっていうのを学ばせていただきました。自分もちゃんとこの作品の一つのピースとして「作品にとってどういう影響を与えるか」とか「作品としてどういうものなのか」ということをもっと深め、掘り下げていけたらいいなと思います。映画は特にまた挑戦したいなと思いました。

ーー 特にやってみたい役や作品とかはありますか?
まだやったことない役に挑戦するのはまた新しい自分に会えるのですごく興味があります。今まで現代劇が多かったので、時代劇をやってみたいです。

ーー今までは無いんですか?
無いです。今までは現代劇ばかりなので、少し時代が違うようなものとかもすごく興味があり、いつか是非やらせていただきたいです。

ーーちなみにコント番組にも出演されてますよね?いかがですか?
『新しいカギ』というフジテレビのコント番組に出させていただいてます。向いているか向いていないか自分ではちょっとわからないですけど、現場も楽しんでやらせていただいています。コントでも芸人さんの近くに居るとアドリブだらけで、それもまたお芝居に活かせたりするし、芸人さんって本当に機転が利いてお芝居がお上手で!! コントもお芝居なのでそういう面でもすごく勉強になりますし、ありがたい現場だなと思います。こういう動きをするのかとかもちょっとずつ自分のものにできたらすごい強いなと思うので、勉強になってますけど、何度も言いますが向いてるか向いてないかはちょっと自分にはわからないですね(苦笑)。でもすごく楽しんでさせて頂いているのでいいかなと…(笑)。

ーーありがとうございました。

 

【あらすじ】
過去の痴漢被害のトラウマを抱えて生きてきた響子(松井玲奈)は、病を機に女優を辞め、東京から生まれ故郷のある九州に移住しようと福岡にやってきて、元カレの宗太郎(草川直弥)と再会する。
異母姉の響子と繋がりたいと、彼女をストーカーする菜穂子(岡崎紗絵)は、異母姉妹ということは隠し、響子と知り合いに。
施設に預けられていて、8年前から佐賀県嬉野で叔母の芙美子(黒沢あすか)と暮らす高校3年生の杏奈(倉島颯良)は、自分宛の手紙を勝手に読んだ叔母に不信感を募らせていた。「まずは話してみませんか?」という支援センターの広告を見て、身元もわからない菜穂子からの電話に、悩みを打ち明け始める。同じ頃、杏奈に思いを寄せる透(林裕太)は、杏奈とうまくいくよう、集落の長老・コガ爺(カトウシンスケ)に相談しに行っていた…
就職活動がうまくいかない中、 地元・嬉野に戻り、親友の保奈美(松林うらら)に就職の相談をする響子は、ひょんなことから自分と杏奈が異母姉妹ということを知ってしまう。菜穂子は、宗太郎に恋焦がれる絵里(川添野愛)等いつもの女子会メンバーとの旅先を嬉野に決め…

 

映画『緑のざわめき』ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

松井玲奈 岡崎紗絵 倉島颯良
草川直弥(ONE N’ ONLY) 川添野愛 松林うらら 林裕太
カトウシンスケ 黒沢あすか

監督・脚本:夏都愛未
プロデューサー:杉山晴香 / 江守徹
撮影:村松良 照明:加藤大輝 音楽:渡辺雄司
配給:S・D・P 製作:「緑のざわめき」製作委員会

2023年/日本/カラー/4:3/Stereo/115分 ©Saga Saga Film Partners
文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業

公式サイト:https://midorinozawameki.com/
公式X(旧Twitter): https://twitter.com/midori_zawameki
公式Facebook:https://www.facebook.com/midorinozawameki/

 

 

☆岡崎紗絵
1995年11月2日生まれ。愛知県出身。
2015年より俳優として実績を重ね、代表作ではドラマ「教場Ⅱ」「ナイトドクター」「オールドルーキー」等、話題作に出演。「花嫁未満エスケープ」では主演を務めた。映画では、今泉力哉監督の恋愛群像劇『mellow』(20)でヒロイン役を好演。近年の出演作に『名も無い日』(21)、『シノノメ色の週末』(21)がある。

公式プロフィール https://t-tribe.co.jp/artist/sae-okazaki
Instagram https://www.instagram.com/sae_okazaki/

 

 

ヘアメイク サイオチアキ(Lila)
スタイリスト 稲葉有理奈(KIND)

 

 

 

インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J

Photo Gallery フォトギャラリー

Octo Octo

RANKING

CURATOR

  • アバター画像
    記者J
    地球上すべての美しい女性を求め東奔西走。究極のヲタを目指す傍らで記事を更新なうwww
  • アバター画像
    ドッグ・ジュン
    かつては狂犬と呼ばれた豪腕アイドル記者。パパになっても某信越から取材の為上京するヲタ
  • アバター画像
    瞳とーこ
    抜群のモデルスタイルに憧れるがいつの間にか紹介する方になってしまった悲しき乙女記者
  • アバター画像
    マンボウ北川
    美女・美少女&ドラマウォッチャー。TV出演・著書あり。年間取材件数は数百を超える古参ライター。
SIDEMENU
×
テキスト