2024.07.05 upload

銀河で人気のサウナ看板娘がハマりすぎる田中なつ『銀河健康センター』絶賛配信中!!

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『賭ケグルイ』season2など人気作に出演し人気を誇る・田中なつが主演を務める短編映画『銀河健康センター』が今配信中だ。【サウナ×SF映画】の新ジャンル作品となっており、SFムービー『宮田バスターズ(株)-大長編-』で長編映画デビューを果たした坂田敦哉監督の最新作となっている。斬新なアイディアで作品を発信し続けている奇才・坂田監督が、本作でも監督にとどまらず脚本、編集、特殊造形も手がける。そんな中で「サウナドリーム」を映像で表現する本作での裏側などが田中から聞くことができたのでご紹介する。

ーー今回の作品はどのように出演が決まりましたか?
オーディションです。事務所のマネージャーさんに見つけてきて下さり「サウナとSFの組み合わせ」は聞いたことがなかったので面白そうだなと思って受けました。

ーーオーディションはどうでしたか?
坂田監督が体調不良でリモートだったのを覚えています(笑)。台本の一部を演じるオーディションだったのですが、まったく手ごたえはなかったですね。坂田監督の反応も薄かった気がします。リモート越しなので(笑)。私じゃないんだろうなと思っていたら受かったのでびっくりしました。

ーー理由は何だったと思いますか? よかったポイントは坂田監督から聞いていますか?
たまたまその日私も体調が悪くて(苦笑)。カラッとした陽気な役柄なのにテンションが低い状態だったので、余計に手ごたえがなかったのですが、それが監督にはよく見えたのか選んでいただけました。

ーーオーディションはいつ頃でしたか?
ちょうど1年前です。

ーー撮影はいつ頃でしたか?
2023年の真夏の鳥取砂丘で撮影しました。外のシーンはすべて鳥取砂丘です。当初は2、3日で撮了する予定だったのが、初日の午後に撮影中止になってしまいました。

ーーそれはなぜ?
熱中症など、危険な感じになって出来なくなりました。監督やスタッフさんたちは直射日光の中での撮影だったので過酷だったと思います。私は夏に強いので元気でした(笑)。

ーー裏方のドキュメンタリーもいるんじゃないですか?
メイキングは撮影していたと思うのでいけるのかもしれません。

ーー真夏の鳥取砂丘で撮影が中止になって、その後はスムーズに進んだのですか?
とんとん拍子にはいかなかったです。撮影が中止になって、1分も撮れていないような状態で一旦引き上げて、都内で坂田監督と渡部直也さんと3人で集まる機会があったのですが、映像を見返して、このままじゃだめだと改めて台本を作り直すというか、肉付けしていこうという方向で進んでいきました。

ーー台本を練り直す苦労もあったと。水をかぶるシーンも大変でしたか? 1トンくらいの量だとか。
1回撮って2回目を撮るとなると水を貯める時間が必要なので「一回で決めよう!」と臨んで夏の撮影で2回撮ってOKが出たのですが、やっぱり映像を見返すと「演技はいいけど他はダメ」と撮り直しになってしまい、追加で真冬にもう一回水をかぶりました。

ーー真冬の水は大変ですよね(汗)
以前に滝行を経験したことがあるのでイケるだろうと思っていました(笑)。滝行よりは楽でしたね。見た目よりもそんなに衝撃もないです。

ーー具体的に約1トンの水をどうやっていたのか気になります。
セットが全部手作りで、貯めた水を何らかの方法で手動で流していたみたいです。

ーー他に大変だったことは?
水をかぶったあとに水中に入るシーンは、水深5メートル以上あるところで撮影したのですが、自分の限界まで沈んでカットがかかったあとは自力で上がって…、というのを何回も撮って大変でした。

ーー実際に出来上がった作品を見てどうですか?
真夏の撮影と比べて、後半台本自体ががらっと変わっているので、真夏に撮影が中止になったおかげで形になったのかなと思いました。というのも、最初の台本のままだと「ただ明るい女の子が水を探して宇宙に行く話」で終わっていた気がします。台本が変わったことで、トトの感情が出て人間っぽくなり、トトの成長物語になりました。真夏に色々ありましたが、結果それでよかったのかなと思います。

ーー映画の見どころを教えてください。
もともとサウナのシーンは、上野にある「北欧」というサウナで撮影したのですが、お客さんが入る前の1時間でiPhoneで撮って、映像を見てみると「これはだめだ」となって使われなかったみたいです(笑)。最終的には手作りのセットのサウナで撮影しました。何でも作れるスタッフさんたちだったので、セットは全部手作りでディテールもかわいいですし、見どころだと思います。

ーーほとんどCGだと思ってました。小さいロボットは?
あれは人力です。最初ロボットっぽかったんですけど、だんだん動かす人が上手になってきてすごくリアルになりました。目の動きも、中に液晶を入れて瞬きするようになっていたりします。

ーーロボットの実物を見たかったです。
意外と大きくて、これくらい(50cmくらい)ですかね。

ーー2部、3部に向けて意気込みを。
次は戦うみたいで、ちょっとアクションっぽくなりそうな予感です。まだ何も聞いていないのでわからないのですが、きっとサウナを求めて宇宙に出ていくので、スケールの大きい話になるのではないかと予想しています。

ーー今後について。
この3部作は全部撮り切りたいという強い気持ちでやっています。あとは、もっと中身の詰まった人間になって表現の幅を広げたいなと思います。

ーーありがとうございました。

 

▼あらすじ
荒廃した砂の惑星に寂しく佇むサウナ施設「銀河健康センター」。
水風呂の枯れたサウナにお客はこない。看板娘“トト”は文字通り看板を磨くだけの退屈な日々を過ごしていた。そんなある日、大量の水を積んだ宇宙船が不時着して…。
「ととのい」求めて三光年、壮大な“星おこし”が今、始まる。

 

▼予告

 

▼キャスト・スタッフ
田中なつ
栗田かおり 渡部直也 佐田淳

監督・脚本・編集・特殊造形:坂田敦哉
撮影:小澤将衡 照明:阿部征直 録音:吉原七海 谷口莉子
制作:奥井琢登 助監督:近藤大貴 造形:北條弘登 特殊技術:島原大知
ヘアメイク:下部佳音 音楽:永井カイル

 

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インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J

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