2022.06.04 upload

せとらえと演じる“死にたさ”高めのやさぐれ女子高校生にクギヅケ!!

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フリーランス活動するモデルで俳優のせとらえとが初主演となる映画『頭痛が痛い』が公開中だ。ぴあフィルムフェスティバルの「PFFアワード2020」で審査員特別賞を受賞した本作。“死にたい”気持ちを共有し合う女子高校生がお互いに助け合うシスターフットロードムービーで鳴海役を演じたせとらえとはどんな気持ちで撮影に挑んだのか? せとらえとにインタビューができたのでご紹介する。

ーー一番最初に聞きます! 名前の由来はなんでしょう?
何も活動していなかった頃にTwitterで「えと」っていうハンドルネームを使ってたんですけども、お仕事でモデルをするようになってちゃんとした名前が欲しいってなった時に「etc」を逆にして「せとら」をつけました。

ーーこの映画に出ることになったいきさつを簡単に教えてください。
オーディションを受けさせて頂いて、それで受かって出演させて頂けることになりました。

ーー決め手みたいなのは?
監督から伺ってるのは、“出力が全てぎこちない不器用”っていうところが決め手だったそうです。

ーーオーディションがいつ頃で撮影がいつ頃だったのか教えてください。
オーディションが確か2018年11月ぐらいだったと思います。撮影期間が2018年の12月から2019年4月で半年ぐらいで撮っていました。

ーーいろんな所に行かれて。
そうですね、色々な所に行って。

ーー撮影のとき特に印象に残ってる所はありますか?
クライマックスシーンの山の中での撮影が2月だったんですね。本当に寒くて凍えながら震えながら、でも、集中力が途切れることは許されない緊張感の中で撮影したのはすごく印象に残ってます。2月の夜から早朝まで撮ったので本当に寒かったです。

ーーほぼほぼ映画は初めてなんでしたっけ?
そうですね。以前一度だけ自主製作映画でセリフもなくてただ歩くという撮影はしたことがあったんですけど、それでもお芝居がやっぱりもっとやりたい、楽しい!っていうのをすごい思いまして。オーディション要項のあらすじを読んで、絶対に出たいと思って応募しました。

ーー共感する部分があったんですか?
そうですね、鳴海と同い年ぐらいの学生時代に凄く鳴海自身と被る部分だったり心情だったりとか似通った部分があったのでそれを思い出しながら演じた部分はたくさんありました。

ーー特に共感できる部分とかありますか?
鳴海の性格がすごくやさぐれているんですけども、不器用だったり繊細で傷つきやすかったりとか空回りしちゃう所とかはすごく昔の自分に似てますね。

ーーもう一人のいくちゃんとお互い支え合うっていうのも何か共感できる部分があったりしますか?
自分が立ち直ったのは、鳴海と違って、親だったりとか周りの友人の支えがあったので今の自分があります。鳴海はそれがなくて、いくちゃんとも「死にたい」がすれ違ってしまうんですけど…。

ーーご自分の役の見所と映画全体の見所なものをお願いします
鳴海はタバコも吸うしお酒も飲むし、援交もしちゃうし、家族とも仲良くできていないので大変なんですけど、それでも必死に泥臭く生きています。泥臭くても地べた這いつくばるような自分を追い込んで首を絞めるようなことをしてるけど、それでも必死に生きている姿っていうのが見所だと思います。映画全体としては、“死にたさ”の度合いが違う色々な“死にたいキャラ”が出てくるんですけど、監督の「その“死にたさ”の度合いを勝手に測るんじゃない」っていう言葉がすごく印象に残っていて、自分も同じ気持ちです。今のご時世だからとかっていう言葉はあんまり使いたくないんですけど、やっぱりコロナだったり戦争だったりとかがあって陰鬱としている今ってやっぱり死にたいって思っちゃう人って2年前より増えたんじゃないのかなって思うんですね。そういう陰鬱な気持ちだったり何か抱えている方に泥臭くても生きて欲しいっていう願いを込めて、たくさんの方に観て何か考えて欲しいです。

ーー役に関しては監督さんからのこういう役ですよっていうのをそのまま演じたような感じですか?
鳴海もいくもなんですけど、だいたいざっくりは説明はあっても細かい演出とかはほぼほぼなかったので、自分は過去の自分を思い出しながらこういう気持ちだったなとかこういうときこうだったかなとかすり合わせていった部分もたくさんありました。

ーー高校生役を演じるにあたって意識した事はある?
高校生役に関しては、モデルの撮影でも制服を着ることが結構あったので特に意識したことはなかったかもしれないです。撮ったときはコロナもなくて、公開までに4年ぐらい経ったんですが、お芝居が未経験みたいなものでその拙いところもあったりして恥ずかしい気持ちももちろんあります。2018年の東京だったりとか監督の思いだったりを詰め込んだ映画が4年経って、いろいろ世の中も変わって人の距離感が広まってしまった時に見たらどういう気持ちになるのか興味があります。2年前にぴあフィルムフェスティバルなどで見られた方ももう一回見たときにすごい印象が違うんじゃないかとか、4年で自分は成長できたのかなとか、不安に思う部分はたくさんあります。

ーー今後の予定と今後こうして行きたいみたいなのがあれば。
この映画の撮影ですごく人としても成長させて頂けたのと、2020年にポレポレ坐で上映した時にたくさんの方が見て下さったのがすごく嬉しくて、もっとお芝居がしたいっていう欲がすごく出るようになりました。

ーーでは女優の活動もこれからですね。
積極的にやっていきたいと思ってます。

ーーありがとうございます。

 

 

あらすじ
東京五輪に向けた新国立競技場の建設が進む 2018 年の東京。不登校気味の高校生・鳴海(せとらえと)は ライブ配信を行うことにより、行き場の無さを埋めようとする。鳴海の同級生・いく(阿部百衣子)はいつ も明るく振る舞う反面、形容しがたい憂鬱な気持ちを吐き出せずにいた。ある日いくは、梶井基次郎の『檸檬』のように、自分の遺書を赤の他人の家に投函することで憂鬱を晴らそうとする。その遺書を読んだ鳴海と、フリージャーナリストの直樹(鐘ヶ江佳太)は、いくが発するSOSを感じ…

 

出演:阿部百衣子 せとらえと
脚本・監督:守田悠人
配給:アルミード
2020/日本/カラー/16:9/2.1ch/108分  (c)KAMO FILMS

公式サイト:https://zutsugaitai-movie.com/
Twitter:https://twitter.com/eiga_zutugaitai
Facebook: https://www.facebook.com/zutsugaitai

 

6月3日(金)よりアップリンク吉祥寺にて公開中。全国順次公開

 

 

☆せとらえと
Twitter https://twitter.com/etc_0729
Instagram https://www.instagram.com/cetoraet/

 

 

インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J

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